ひたすらのんびり湯に浸かる楽しみに加えて絶景ははずせない、料理がおいしくなくちゃイヤ、素敵な調度品を愛でたいなど宿に求める優先順位は十人十色。
旅のプランを立てるときにも到着してからも思い描いた気分にぴったりの温泉宿へ。
伏流水の恵みと“花壇人”のおもてなしに憩う
●富士山 × GORA KADAN FUJI[静岡・富士見温泉]
標高約800メートルの富士山麓、富士を間近に望む絶好のロケーションに大地と共生する宿「GORA KADAN FUJI」が誕生した。
箱根の名門旅館「強羅花壇」が手掛けるこの施設はさまざまな富士の恵みと、調和を重んじる和心を尊ぶという強羅花壇の哲学を以て、おもてなしを提供する人々=花壇人(かだんびと)の心意気によって至福の滞在が叶う宿だ。
宿で供されるのは日本そのものを丸ごと味わう料理。現代と伝統の融合、和と洋の折衷をベースに食の表現を探求するその食のフィロソフィーを体現したのが、季節や時の移ろいで姿を変える富士を背景に広がるダイニングフロア。
ミシュラン三つ星を獲得し続けている「日本料理 かんだ」の主人・神田裕行さん監修により、日本料理と鉄板焼きのマリアージュを完成させた「FUJI KANDA」、
日本を代表する鮨職人の一人「すし匠」の中澤圭二さんの技と心を受け継ぐ江戸前鮨を堪能する「富士 匠(たくみ)」、
「強羅花壇」で研鑽を積んだ中田勇希総料理長による、富士の湧き水で引く出汁をベースに土地そのものが息づくような懐石料理。
伝統を未来に繫ぐ、心躍る唯一無二の食体験が待っている。
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- Text=Motoko Saito
Photographs=Ichisei Hiramatsu - keyword
CREA Due 2026年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。










