世代も職種も超えて変革中。栗本鐵工所のDE&Iの今

【株式会社 栗本鐵工所】

 (株)栗本鐵工所は、2024年に「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進プロジェクト」を発足。人事部門のみならず、世代・性別・職種を問わず多様な社員が参画し、部署間の枠を超えて活動しています。

「違いを恐れず、互いに耳を傾けることが大切」──プロジェクトメンバー周藤さん

 「プロジェクトメンバーは、職種も性別も世代もさまざま。これまでの当社にはなかったほど、多様なメンバーで構成されています。人事部門だけで取り組んでいた時には見えなかった現場ごとのリアルな課題や視点が、メンバー一人ひとりから自然に持ち寄られ、それが議論の土台となっているんです。もちろん、意見の違いでぶつかる場面もあります。でも大切なのは、その『違い』を恐れず受け止め、互いの背景に耳を傾けること。リスペクトを土台に進めることで、多様性を活かすチームのあり方自体が、すでに社内における“先行事例”になりつつあると感じています。」

 同社では、ダイバーシティ推進を経営戦略の一環と位置づけており、多様性を尊重し合える組織文化をつくることで、新たなビジネスモデルの創出と持続的な成長を目指しています。

 その第一歩として力を入れているのが、女性活躍推進。採用や管理職比率に明確な目標を掲げ、性別に関係なく自分らしいキャリアを描ける環境づくりを進めています。

 こうした取り組みにはトップダウンだけでなく、現場の声も大切にされています。たとえば、プロジェクトメンバー自らが設問内容を考案した「ダイバーシティ意識調査」を実施し、実際の業務や職場環境で生まれる課題や意識を把握。リアルな声が施策の土台となっています。

 全社的にダイバーシティを「本気で推進していく」姿勢が、社員一人ひとりの参画によって形になり現場の声として活かされています。

COMMENT:DE&I 推進プロジェクトメンバーより

「ダイバーシティ意識調査」の調査結果は資料に加えて説明動画も制作して、全従業員に共有しました。併せて、調査から見えた課題を踏まえた全社的なロードマップを策定。今後の取り組みの方向性を示すことができました。制度改定や意識改革、女性管理職登用の推進など、誰もが働きやすい職場づくりに向けた施策に、プロジェクトメンバーの変革への想いが盛り込まれています。一人ひとりが自分らしく輝ける会社へ、変革は今、動き始めています。

株式会社 栗本鐵工所

本社 大阪市西区北堀江1 丁目12-19
事業内容 鉄鋼・鋳鋼製品、鋼製構造物・機械製品、建築関連製品、その他の製品など
電話番号 06-6538-7731
https://corp.kurimoto.co.jp/
https://recruit.kurimoto.co.jp/

2025.09.05(金)
企画・制作=株式会社 産案

CREA 2025年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

「誰にも聞けない、からだと性の話。」

CREA 2025年秋号

「誰にも聞けない、からだと性の話。」

定価980円