この記事の連載

◆適度な運動

 気温が高い日が続くと、外に出るのも億劫になりがち。エアコンの効いた室内にいる時間も増え、気づけば体を動かす機会が減り、ますます体が重く感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

 実はこんな時期こそ、じんわり汗ばむくらいの軽い運動がぴったり。ウォーキングやストレッチなどで体を動かすことで、滞っていた巡りが整い、余分な水分も流れやすくなります。

 大切なのは、無理せず続けられること。気温がまだ上がりきらない朝や、夕方などに近所を散歩したり、室内でできるヨガやストレッチを取り入れてみましょう。呼吸を意識しながら体をほぐすと、心もすーっと軽く整います。

「ちょっと動いてみようかな」

 その気持ちが、心と体のリズムを整える一歩になりますよ。

◆入浴習慣

 どんよりとした気圧や湿気で、心も体も重くなりやすい季節。そんなときこそ、湯船に浸かって体の芯から温めることが大切です。

 入浴には、3つの嬉しい効果があります。

・温熱効果:体を芯から温める
・水圧効果:血流やリンパの流れを促す
・浮力効果:筋肉の緊張をゆるめてくれる

 この3つが合わさることで、むくみや重だるさの軽減にも繋がります。

 さらに、アロマオイルをプラスすれば、気分もほぐれてリラックス。爽やかなペパーミントや、ストレスをサポートするジュニパーなど、好きな香りを選んでみてください。

 湯船に浸かる時間が、体も心も整える時間に。1日の終わりに自分をリセットするような入浴習慣を取り入れてみましょう。

季節の変わり目こそ、自分を大切にできるケアを

 照りつける日差しやじめじめとした湿気に体力を奪われ、気づかぬうちに心までバテがちな暑い毎日。でも、ちょっとした暮らしの工夫や食の知恵で、自分のリズムを取り戻すことができます。今回ご紹介したセルフケアは、それも特別な準備はいらないものばかり。

  湿気が多く暑い日本の夏に、体の巡りを整えておくことは、暑さに負けない体づくりにも繋がります。次の季節の変わり目を元気に迎えるために、今日のケアが未来の自分を守ってくれます。笑顔で過ごせる毎日を目指して、できることから一歩ずつ始めていきましょう。

 毎日を完璧に過ごさなくても大丈夫。少し立ち止まったり、ひと息ついたり、そんな時間こそが巡りを整える大切な栄養になります。心と体が「気持ちいい」と感じられることを、少しずつ重ねていくことで、自然と前向きな力が湧いてきます。

 自分の体と心の揺らぎに気づけた今こそ、整えるチャンスですよ。あわただしい日々の中に、自分と向き合う穏やかな時間が生まれますように。そして、心と体をいたわって、夏を快適に過ごしましょう。

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さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は国際中医薬膳師の資格を取得し、子どもの不調を整える薬膳料理講座や、企業へのメニュー提案などをする傍ら、レシピライターとしても活動中。『薬に頼らずのびのび育てる! こども薬膳』(三笠書房)が好評発売中。

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Column

さとうあいの薬膳レシピ

季節の変わり目や、疲れなどからくる体調の変化に薬膳料理はいかがでしょう。
身近な食材を使った薬膳料理を、料理家のさとうあいさんが教えてくれます。
難しい準備は不要! 簡単でおいしいレシピの数々に体も喜ぶはず。

2025.07.19(土)
文・撮影=さとうあい