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 まだまだ蒸し暑さが残り、肌のベタつきや毛穴の開きが気になる時期です。夏の強い日差しを浴びてきた肌は、思っている以上に熱やダメージを抱えています。さらに、残暑の湿気と冷房の影響で、この時期は体の内側に「熱」と「湿気」がこもりやすく、吹き出物やくすみ、疲れが肌に表れてきます。

 薬膳では、季節の変わり目は胃腸をいたわることが大切だと考えます。夏の疲れで胃腸が弱っていると栄養がしっかり吸収されず、肌の新陳代謝もうまく回らなくなります。余分な湿気がたまることで、毛穴トラブルや肌荒れにもつながってしまうのです。

 そこで今回は、残暑の蒸し暑さや夏の疲れをリセットし、透明感のある“つるん肌”へと導く薬膳レシピをご紹介します。体の熱を冷まし、湿気を除去する食材を組み合わせて、体の内側からすっきりと整えてみましょう。


◆ゴーヤとツナの炒め物

 ゴーヤは体の余分な熱を冷ますことが得意な食材のひとつです。独特な苦味が特徴ですが、「少し厚く切る」ことと「火を通しすぎない」ことが美味しく食べるポイントです。ツナや卵と組み合わせることで、旨みたっぷりの炒め物に仕上がりますよ。

 一緒に合わせるキャベツやしめじは、胃腸の働きを助ける食材です。残暑疲れで弱った消化力を整える一品に。

 薬膳では、胃腸が健やかな状態であることが美肌の土台だと考えます。食べたものをしっかり消化吸収することで、栄養が肌まで行き渡り、毛穴の開きやベタつきといった悩みの改善につながります。暑さが長引く今の時期、夏の名残をリセットし秋に向けて肌を整えるおかずとしておすすめです。

●材料(4人前)

・ゴーヤ:1本
・キャベツ:80g
・しめじ:1/2株
・ツナの水煮:1缶
・卵:2個
・米油:小さじ1
・塩:少々

●作り方

(1)ゴーヤは縦半分に切り、スプーンで中のわたを取り除きます。5mmほどの厚さに切ります。

(2)キャベツは一口大に切ります。しめじは株を切り落とし、手で裂きます。

(3)卵をよく溶きほぐします。温めたフライパンの中に米油を入れ、卵を流し入れます。簡単に全体を混ぜ、一旦取り出します。

(4)フライパンに(2)の野菜を入れ、加熱します。

(5)野菜がしんなりしてきたら、(1)のゴーヤ、ツナを入れて炒めます。

(6)ゴーヤがしんなりしてきたら、取り出しておいた卵を戻し入れます。

(7)塩で味を整えて、器に盛り付けたら完成です。

2025.09.25(木)
文・撮影=さとうあい