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◆ハトムギ入りラタトゥイユ

 「美肌のための穀物」と呼ばれ、注目されているハトムギは、余分な水分や老廃物を体の外へ出し、むくみや肌荒れを改善する働きがあります。ターンオーバーを整え、透明感のある肌を育むので、日頃から積極的に取り入れたい食材です。茹でたハトムギはスープやご飯にも加えられるので、手軽に使えるのが魅力です。

 ラタトゥイユは、ズッキーニやナスなどの夏野菜に、人参やパプリカなどの彩り野菜を合わせた煮込み料理です。ハトムギなどの雑穀の食感がアクセントになって、美味しく召し上がれます。

 ズッキーニやナスは体の熱を冷ます効果があり、人参やトマトは汗で失った水分を補う効果があります。毛穴の開きやテカリは、体の水分不足も関係しているので、水だけでなく食材も活用しながら肌の潤いアップを目指しましょう。

●材料(4人前)

・ハトムギ:大さじ2
・ズッキーニ:100g
・人参:1本
・エリンギ:1本
・パプリカ:1/2個
・ナス:2本
・トマト缶:1缶
・オリーブオイル:小さじ1
・オレガノ:少々
・塩:適量

●作り方

(1)ズッキーニ、人参、パプリカ、エリンギを角切りにします。ナスは同じように角切りにし、水にさらします。

(2)鍋に水、ハトムギを入れて加熱します。柔らかくなるまで15分ほどゆっくり煮ます。

(3)鍋にオリーブオイルを入れて加熱します。(1)の野菜、(2)のハトムギを入れて炒めます。

(4)ゆっくり弱火で炒め、野菜全体にオイルが絡まったら、トマト缶を入れます。全体を混ぜ合わせ、弱火で煮込みます。

(5)トマトの酸味が無くなるまで、蓋をしながら煮込みます。

(6)オレガノ、塩で味を整えて完成です。

秋に向けて、“つるん肌”を整えよう

 季節の変わり目は、体調だけでなく肌にも揺らぎが出やすい時期です。夏の間にため込んだ「熱」や「湿気」をきちんとリセットすることが、秋に向けて健やかな肌を保つ秘訣。今回ご紹介したゴーヤ、わかめ、ハトムギは、いずれも体の熱を冷まし、湿気を取り除く力を持つ食材です。冷蔵庫に常備しておけば、「美肌おかず」として活躍してくれますよ。

 薬膳では「肌は内臓の鏡」と考えられています。胃腸をいたわり、栄養がしっかりと全身に行き届く体を整えることで、自然と肌も健やかに。残暑の疲れを癒しながら、秋本番に向けて透明感のある“つるん肌”を育んでいきましょう。

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さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は国際中医薬膳師の資格を取得し、子どもの不調を整える薬膳料理講座や、企業へのメニュー提案などをする傍ら、レシピライターとしても活動中。『薬に頼らずのびのび育てる! こども薬膳』(三笠書房)が好評発売中。

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Column

さとうあいの薬膳レシピ

季節の変わり目や、疲れなどからくる体調の変化に薬膳料理はいかがでしょう。
身近な食材を使った薬膳料理を、料理家のさとうあいさんが教えてくれます。
難しい準備は不要! 簡単でおいしいレシピの数々に体も喜ぶはず。

2025.09.25(木)
文・撮影=さとうあい