●最新作では、可愛くて愛嬌のあるクズ男に

――23年には「ONE N' ONLY」主演映画として、『バトルキング!! -We'll rise again-』が公開されました。

 瀧川元気監督が僕に与えてくれた甲斐玄武という役の設定が難しかったです。中学時代は、EIKUが演じた高坂源二郎とHAYATOが演じた直江愛之助とダンスを通じて仲が良かったのに、2人がヤンキーの道に行ってしまったことで距離ができてしまったという設定で、最終的には、またみんなでダンスをやるんですが、その間の気持ちみたいなものを作らなきゃいけないことが大変でした。でも、メンバーと一緒に映画に出ることができて、楽しかったです。

――最新出演映画『緑のざわめき』では松井玲奈さん演じられるヒロイン・響子の元カレ、宗太郎を演じられています。

 今回はオーディションではなかったんですが、最初に台本を読んだとき、宗太郎はチャラくて、クズな一面もあるんだけど、可愛らしさと愛嬌があって嫌いになれない男だと思いました。

 あと、博多弁が大変そうなのと、共演者が僕以外、みなさん女性ということに驚きました。これは気を引き締めなければいけないなと。

――心理描写が特徴的な夏都愛未監督の演出は? また、撮影時の思い出は?

 夏都さんは細かい演出をされる監督さんではなく、僕が作ってきたものを微調整してくださる感じでした。ご自身も女優さんをやられているので、演者の気持ちに立ってくださったのかもしれません。大変だと思っていた方言に関しても、監督がセリフを吹き込んだものを送ってくださったので、それを丸覚えして、なんとか乗り越えられました。

 オールロケだったので、撮影の合間に、嬉野温泉やサウナに行ったり、一人旅しているような気分になれました。いい思い出になりました。

●ファンが知らない僕を出せる役に出会いたい

――本作では、どんな新しい草川さんが見られると思いますか?

 かなりのクズっぷりが見られると思いますが(笑)、会話劇の中から見え隠れする宗太郎の本当の心情だったり、三姉妹を中心とした物語の中で、唯一の男性である宗太郎がどう絡んでいくか? というところに注目してほしいです。あとは、やっぱり博多弁を使っているところですね。

――「ONE N' ONLY」メンバーとしての今後の目標や展望を教えてください。

 グループとしては、日本武道館のステージに立ちたいです。そして、ゆくゆくはドームツアーも目指したいですが、ファンのみなさんのそばにずっといられることを大切にしたいです。このあいだのツアーでは声出し解禁して、よりファンの方との一体感も出たので、それを継続しつつ、みんなで大きな景色を見に行きたいです。あとは地球の真反対にあるブラジルから、どんどん世界を攻めていきたいですね(笑)。

――最後に、草川さん個人としての目標や展望、また憧れている人を教えてください。

 個人としては、ファンの方がまだまだ知らない僕を出せる役をやっていきたいですし、「草川直弥しかできない」と言われる役にも出会いたいです。そして、何より多くの人の心を動かせる役者になりたいです。憧れの人は、どんな役をやってもハマる菅田将暉さん、芝居に嘘がない織田裕二さんです。

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草川直弥(くさかわ・なおや)

1998年4月6日生まれ。東京都出身。2016年から活動を始め、ダンス&ボーカルユニット「ONE N' ONLY」のRAP&ダンサーとなり、23年公開の映画『バトルキング!!-We'll rise again-』に主演。個人としても、19年放送の主演ドラマ「his~恋するつもりなんてなかった~」などに出演。

『緑のざわめき』

仕事を辞め、故郷に近い福岡県に移住した女優の響子(松井玲奈)。一方、響子の異母妹である菜穂子は、九州に戻った響子をストーキングするようになり、響子の元カレ・宗太郎(草川直弥)に接触。さらに、もう1人の異母妹で佐賀に暮らす杏奈(倉島颯良)と電話で繋がり始める。
https://midorinozawameki.com/
9月1日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか、全国順次公開
©Saga Saga Film Partners

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