スターダストプロモーションに所属する若手男性俳優らで構成されたアーティスト集団「EBiDAN」が生んだダンス・ヴォーカルユニット「原因は自分にある。」の大倉空人。「2ちゃんねる」オカルト版スレッドで話題になった都市伝説を映画化した『ヒッチハイク』で狂気の一家に追われる主人公・健を演じた。これまでの活動や初主演映画へのプレッシャーについて語ってくれた。


●北島康介に憧れた少年が「EBiDAN」に加入

――幼い頃から水泳を習われていた大倉さんですが、将来の夢は水泳選手だったのですか?

 水泳は幼稚園の年中から小学6年生まで習っていて、北島康介さんに憧れていました。メドレー(リレー)では全国予選まで行っていたので、小4のときは本気でオリンピック選手を目指していました。でも、中学に上がるタイミングでやめたんです。

――ちょうどその頃に、地元のお祭りで、現在の事務所(スターダストプロモーション)の方にスカウトされたのですよね。

 そうです。弟の友人がお祭りのダンス発表会に参加するというので、観に行ったんです。そのとき、僕はダンスはやってなかったのですが、スカウトされました。ただ、知らない人に声をかけられたのがものすごく怖くて、母に助けを求めました(笑)。その後、母の勧めもあって、事務所に面接に行ったんです。

――そして、事務所に入り、新人俳優・アーティスト集団「EBiDAN」に加入されます。

 中学では部活に入っていなかったので、部活感覚で事務所に入り、「EBiDAN」を紹介され、研究生としてやっていく中で、その頃の自分は「ダンスが楽しい!」「友だちができて楽しい!」「ステージでパフォーマンスするのが楽しい!」ぐらいにしか考えてなかったように思います。

●ラップを担当する「げんじぶ」の特色

――2018年には、研究生の中から選抜されたメンバーで構成される「BATTLE BOYS」に参加されました。

 仲が良い友だちと戦いたくなかったし、ランキングが発表されて自分が落ち込むこともあったので、そのときは楽しさをあまり感じられていなかったかもしれません。そのため、高校で知り合った友人、母、マネージャーさんに支えてもらいながら頑張っていました。

――19年、7人の選抜メンバーで構成されるヴォーカルダンスグループ「BATTLE STREET」が結成。後に「原因は自分にある。(通称:げんじぶ)」に改名されます。

 ランキングも決して高い方ではなかったので、選ばれた時は驚きと喜びで感情がぐちゃぐちゃでした。改名し“原因”を肯定的に捉えたグループ名については、不思議すぎて「なんでこんな変わっているんだろう?」と思いましが、今となっては愛着がわきましたし、好きです。

――「超特急」や「M!LK」などの「EBiDAN」出身のユニットと「げんじぶ」はどこが違うといえますか? 特色に加え、黄色・ラップ担当としての意見も聞かせてください。

 まずは、楽曲の世界観が特徴かなと思います。ピアノロック調だったり、独特な言葉遊びだったり、そこは強みだと思っています。また、「げんじぶ」の楽曲の世界観をイメージしたダンスやライブの演出にも注目してほしいです。メンバーカラーの黄色については、ある日、リハのときのタオルが黄色で、公式サイトを見たら「メンバーカラー:黄色」になっていたんです(笑)。ラップに関しては、もともとG-DRAGONさんやGADOROさんが好きで、ずっとラップをやりたいと思っていましたし、滑舌が良くなるので楽しいです。

2023.07.07(金)
文=くれい響