小浜温泉にある日本一の〇〇とは?

 木村さんの雲仙エコロ塩の隣には、「小浜温泉バイナリー発電所」があります。

 こちらも温泉の熱を利用し、二酸化炭素を排出しないクリーンな発電方法を採用。未利用の温泉を有効活用し、太陽や風のように天候に左右されることもありません。しかも、源泉を高圧のまま温度を下げるため、湯の花によるパイプの詰まりも軽減されるとか。

 今後は使用済み温泉水の農業や養殖業への再利用を計画しているとか。まさにいいこと尽くしの発電方法。

 小浜温泉では、入浴以外にも楽しむ方法があります。

 橘湾の海岸線には、なんと日本一の長さの足湯「ほっとふっと105」が。源泉の温度105度にちなんで、105メートルの長さの足湯場が海岸線に沿ってのびています。腰掛け足湯やウォーキング足湯、ペット足湯なども。

 また、ほっとふっと105や土産物店に設置されている「蒸し釜」は誰でも利用することができます。卵やサツマイモを湯気がもうもうと立ち上る釜に入れて約30分。蒸しあがった、アツアツをいただくこともできます。

 自然の恵み、温泉を上手に活用している小浜温泉。日本一の放熱量の温泉は、エコへの熱量たっぷりのSDGsな温泉なのです。

小浜温泉

●アクセス JR博多駅から高速バスで約3時間。または長崎空港から車で約90分。

【取材協力】

界 雲仙 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiunzen/
雲仙市役所環境政策課 https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
雲仙エコロ塩 https://www.facebook.com/unzenecologeo/
小浜温泉旅館組合 https://obama.or.jp

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2023.02.11(土)
文・撮影=古関千恵子