端正すぎる蕎麦と奥深いワインに酔う
◆naritaya(ナリタヤ)
![初めて醸造した“Asahidai 245 Blanc”で蕎麦をたぐる。驚くほどの好相性。週末には“丸ヌキ”を使っての十割蕎麦も。蕎麦はご主人、蕎麦前や料理とワインが奥様という棲み分け。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/9/1280wm/img_a9f67048eb0ac2cbcbd1175c138ea69d190022.jpg)
自然体なのに光の速さで進化しているナリタヤ。2020年、蕎麦好きの夫とワイン好きな妻の夫婦2人で東京から仁木町に移住し、ブドウ栽培を始めた。翌年に蕎麦店を開店し、植栽から2年目にして早くも初の収穫を迎えた。
![1階が店舗、2階は客室。いずれもブドウ畑ビューである。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/2/1280wm/img_8277033f1d2d7dae97f13cea4416aa3a164788.jpg)
’22年、昼の蕎麦が早々に売り切れる日も増え、自分たちのブドウで初めてのワインも醸造した。端正な表情の蕎麦は、その芳香と喉越しも十二分。「脱サラ」と聞いた客は驚嘆する。
![店内のワインセラー。蕎麦の実の保管庫でもある。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/3/1280wm/img_c30b12c272545b905cf71e08a802595083236.jpg)
ワインもフレッシュながら2年目とは思えない奥深さがある。実は昨年の醸造は収穫した少量のブドウをル・レーヴ・ワイナリーに委託したら「本間さんが魔法をかけてくださった」(妻の成田真奈美さん)という。
小さなオーベルジュでもあるこの蕎麦店には無限の愉悦がある。
naritaya(ナリタヤ)
所在地 北海道余市郡仁木町旭台257
電話番号 0135-32-3877
営業時間 11:30~14:30(14:00 L.O.)
定休日 火・水曜
※グラスワイン 550円~、せいろ 770円。予約は11時30分スタートのみ受付(前日17時まで。TELのみ受付)。仁木町・余市町のワインのみ持ち込み可(1,350円/本)。宿泊料金(1名)/8,250円~(他、朝食、夕朝食付きプランあり)。
https://www.naritaya-niki.jp/
2022.07.23(土)
Text=Tatsuya Matsuura(babakikaku)
Photographs=Takashi Shimizu
CREA Traveller 2022 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。