豚のショウガ焼きにエゴマ葉を入れるだけ!

 今、玉ねぎが高いのでね、長ネギでやりましょう。もちろん玉ねぎでも構いません。

 最初に言ってしまうと、豚のショウガ焼きを作って最後にエゴマ葉を入れるだけのレシピです。私のやり方じゃなくても、ご自身でショウガ焼きの作り方がある方は、最後にちぎったエゴマ葉を入れてひと混ぜでOKですよ。

 まず、豚肉に小麦粉を薄くまぶします。肉の口当たりがよくなり、全体に軽いとろみもついて、味のまとまりがよくなりますよ。

 フライパンに油をひいて中火にかけ、豚肉を炒めます。サラダ油でもゴマ油でもいいですが、私はサラッと軽い米油を使っています。

 肉全体に大体火が通ってきたら、長ネギを入れてさらに炒めます。

 長ネギが軽くしんなりしたところで、少し火を強くして【A】を加えてください。ジュワッと音が立って、調味液が泡立つぐらいが理想の火加減。

 調味液のアルコール分を飛ばして、短時間で軽く煮詰める感じで。

 エゴマ葉をちぎって加え、全体を和えて完成です。

 エゴマ葉は、大葉とはまた違った爽やかな香りがあり、胸がスーッとするというか、全体のスッキリ感をアップしてくれる感じ。ちょっと大人っぽい味わいなんですよ。ぜひぜひ、お試しあれ。

 余ったエゴマ葉は、大葉感覚で使ってみると発見が多いと思います。私は千切りにしてトマトとサラダにするのが好きでねえ。

 オリーブオイルとワインビネガー、あるいは中華ドレッシングがよく合いますよ。トマトソースのパスタに加えてもおいしい。韓国料理だと、サンチュと一緒に焼肉を巻いて食べますね。

 エゴマ葉の口をさっぱりさせてくれる感じ、夏にぴったりの食材です。スーパーでミョウガや大葉が並んでいるところ、探してみてください。

白央篤司(はくおう あつし)

「暮らしと食」がテーマのフードライター。著書に『にっぽんのおにぎり』 (理論社)、『自炊力』 (光文社新書)など。現在オレンジページ、メトロミニッツ、ハフポストなどで連載中。料理家としても活動、企業へのレシピ提供などを定期的に行う。人物撮影:内藤恵美
http://hakuoatsushi.hatenablog.com/

Column

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2022.07.13(水)
文・撮影=白央篤司