映画デビュー作が世界で話題に!

――そして、2017年に製作され日本でも話題を呼んだ『バッド・ジーニアス/危険な天才たち』で映画デビューを果たします。

 事務所からオーディションに行くように言われ、監督の前で、劇中のいくつかのシチュエーションを演じたところ、すぐに合格の話をもらいました。

 脚本を読んだとき、確かに面白い作品になりそうだ、とは思いましたが、そのときはもちろん、こんなに作品が世界中で評価されて、僕のことを知ってもらえるなんて思いもしませんでした!

――本作でカンニング・ビジネスを仕切る御曹司役を演じるにあたり、どのような役作りをされたのでしょうか?

 彼の堂々とした態度は『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオを意識しましたし、説得力のある演説に関してはスティーブ・ジョブズを意識しました。あとは、どれだけ自分が突き抜けた芝居ができるか、ということを重要視しました。

――そして、本作に出演されたことで、ご自身を取り巻く環境が一変した感じでしょうか?

 役者としての自分は「Hormones」から変わったといえますが、『バッド・ジーニアス』では海外の人にも知られる存在になりました。

 そして、2018年の1年間は「NINE BY NINE」という、若手タレントが演技や歌やダンスを学ぶリアリティ番組に出演していました。

 そのときに、「アーティストとして生まれつきの才能はなくても、練習を重ねることで、アーティストになる夢は叶うかもしれない」と思い、さらに新たな変化が訪れたと思います。

2019.10.04(金)
文=くれい響
撮影=深野未来