アニメ化もされた森絵都の小説『カラフル』を、タイで映画化した『ホームステイ ボクと僕の100日間』。
そこで初主演を務めたティーラドン・スパパンピンヨー。“ジェームズ”の愛称で知られる彼が役者業と新たな挑戦について語る。
日本文化に触れた佐賀ロケ
――幼い頃の夢は?
歌手やパフォーマーといったアーティストに憧れたときもありましたし、エンジニアになりたいと思ったときもありました。
ただ、自分には歌やダンスの才能はないと思っていたので、どこかで諦めていたんです。
それがあるとき、タイ・バンコクの繁華街サイアムでスカウトされ、CMに出演することになりました。
――俳優の道に進むことになったきっかけは?
その後、通っていた学校にスタッフの方がたまたまスカウトに来て、オーディションに受かり、2014年頃、「Hormones(日本未放送)」というドラマシリーズの第2シーズンに出演したんです。
そのときに、芝居することに興味を持って、今後は役者もやっていきたいと思うようになりました。
――翌2015年には佐賀ロケのドラマ「STAY Saga~わたしが恋した佐賀~」に出演されますが、異国の地での撮影はいかがでしたか?
海外での初仕事だったうえ、2週間の滞在とあって、とても興奮しました。東京や大阪、北海道に比べると、佐賀はタイ人にとってメジャーな観光地とはいえませんが、虹の松原など、とても魅力的な土地でした。
日本文化に触れることができましたし、貴重な経験ができました。それに、呼子のイカの活き造りも、佐賀牛も美味しかったです(笑)。
2019.10.04(金)
文=くれい響
撮影=深野未来