“ミセス”の愛称で、ティーンに絶大な人気を誇る5人組バンド「Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)」。現在放送中のドラマ「僕たちがやりました」のオープニングテーマ「WanteD! WanteD!」のリリースを控え、楽曲のすべてを手掛けるヴォーカル&ギター、大森元貴の魅力に迫る。

小6にして、オリジナル楽曲を制作

――小6のとき、卒業式の謝恩会での披露に向けて、音楽を始められた大森さんですが、それ以前に持っていた夢があれば教えてください。

 戦隊ヒーローが好きで、よくショーを見に行っていたんですが、そういうヒーローになりたいというか、今考えれば、その頃から表舞台に立つカッコいい仕事をしたかったんだと思うんですよ。それで、小学校卒業の3、4カ月前に親友とバンドを組むことを決めました。僕の兄がベースをやっていたことやMONGOL800さんが好きだったこともあり、僕がベースとヴォーカルで、友達がドラム。それで、ギターは隣のクラスの先生にお願いして、MONGOL800さんのコピーとオリジナル曲を1曲演奏しました。

――それまで楽器未経験者だったのに、よくオリジナル曲を作ろうと思われましたね。

 今でもよく分からないんですが(笑)、ガラケーを使ったり、ギターをお願いした先生と「こんな感じかな?」と楽しみながら作っていたんですけど、それが今思えば作曲だったんです。詞の内容も肯定的な卒業ソングで、今「ミセス」として歌ってもそんなに違和感のないような曲で、それを披露できて、周りから褒められたことの満足感が快感に変わりました。そこから曲を作る感覚やステージに立つ感覚という、僕の中のルーツができたかなと思っています。

2017.08.18(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘