女装演技で少し女性が分かるように

――今回、初主演された『愛を歌うより俺に溺れろ!』ですが、韓国での活動も含め、映画出演は初めてですよね?

 はい。だから、最初はまだまだいろいろ足りない自分に、主演という大きい席を用意してくれたということに対するプレッシャーのほかに、自分にできるのかな、という心配もありました。でも、大変なことに挑戦しようとすることで、どこか興奮もしたんです。そういう今まで隠れていた自分の新たな一面も見つかったし、自分がお芝居にこんなに興味があったんだ、ということにも気付かされました。

――ウェディングドレスやメイド服姿など、カラムさんのさまざまな女装は本作の見どころですよね?

 最初はちょっとやりすぎかな、と思いました。でも、女のコの服を着てみると、そんな気持ち悪くもない。まぁ、気持ち良くもないんですけど……(笑)。これも人生経験の一部かなと思いました。服を着るときに時間がかかるとか、ハイヒールを履いて歩くのは歩きにくいとか、女性のことも少し分かりました。あと、この映画の見どころは、男女の立場が逆転になっているところ。そして、僕が演じた秋羅は、男なのに男子校の生徒にモテているという面白さですね。

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2012.08.17(金)
text:Hibiki Kurei
photographs:Hanae Miura