音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!

 さて、近々リリースされるラインナップから、彼らが太鼓判を押す楽曲は?

【次に流行る曲】
Flower「瞳の奥の銀河(ミルキーウェイ)」

野心的な若手が最も楽曲を提供したいユニット

伊藤 今回の曲はFlowerの11thシングル「瞳の奥の銀河(ミルキーウェイ)」。最近は目立って勢いのある女性ヴォーカル&ダンスユニットですね。若手の作曲家たちの声をきいてみると、今まさに楽曲を提供したいアーティストだそうです。

山口 そうですね。フレッシュさとメジャー感と音楽性のバランスが良くて、野心的な若手作曲家が楽曲提供したい存在なのでしょうね。

伊藤 そうなんですよ。彼女たちの曲の特徴はメロディと歌詞に重きを置いていること。ダンスユニットといいながらもダンスナンバーはほとんどなくて、“うた”を聴かせられるグループ。所属事務所であるLDHの他のアーティスト・グループとはその部分で一線を画していて、情緒のある世界観こそがFlowerらしさ。日本人が好きなメロディを大切にしているから、トップライナー(メロディメイカー)にとっては腕の見せ所ってこと。

山口 そうですね。

2015.12.14(月)
文=山口哲一、伊藤涼