『リング』などのJホラーの巨匠、中田秀夫監督による映画『劇場霊』で怪事件に巻き込まれる美術スタッフを演じた町田啓太。朝ドラ「花子とアン」でのヒロインの義理の弟役が印象的だった「劇団EXILE」の注目株が異色な経歴を語る。

パイロットを目指した高校時代

――中学卒業後、パイロットを目指して航空学校に進学されたそうですが、なぜパイロットだったのでしょうか?

 子供の頃から機械や乗り物が好きだったこと、それに中学生のときに見ていたドラマ「GOOD LUCK!!」が好きだったこともあり、高校の進路を決めるときに突発的にパイロットになりたいと思ったんです。その頃は俳優やダンサーになりたい、とは一切思っていませんでした。

――その後、高校でダンスに出会い、日本体育大学に進学されたそうですが、その過程を詳しく教えてもらえますか?

 高校は全寮制だったのですが、たまたま同じ部屋になった同級生に誘われて、興味本位から部活でダンスを始めたんです。その後、視力の問題でパイロットの道に進むのが難しいことが分かり、高校2年生の初めぐらいにはダンスを本格的にやっていきたいと思うようになりました。ちょうどその頃、小学校の教育課程でダンスが必修になったんです。だから、大学で教員免許を取って子供たちにダンスを教えたいという考えを持つようになり、推薦で日本体育大学に進学しました。

――その後、ダンス&ボーカルスクールEXPG(EXILE PROFESSIONAL GYM)に特待生として入校し、10年「第3回劇団EXILEオーディション」に合格されるわけですが、俳優の道に興味を持ち始めたきっかけは?

 僕はいろいろなことに興味を持って、実際にそれにトライしてみたいという気持ちが強い性分なんです。スクールのレッスンで役を演じるなど、いろんな経験ができただけでなく、いろんな人たちに出会える楽しさを知り、役者の道に惹かれ始めました。今、役者として頑張っていられるのは、その気持ちがかなり強いからだと思います。

2015.11.20(金)
文=くれい響
撮影=深野未季
ヘアメイク=CHIKA KIMURA
スタイリスト=三島和也(Tatanca)