『アオハライド』では東出昌大演じる主人公の中学時代を好演

――ロックバンド、フジファブリックの「Light Flight」のPVにも出演されたのは、その頃でしょうか。

 それは小学6年生のときの最初のお仕事でした。お菓子を出してくださったスタッフの方に「手伝いましょうか」と言ってしまったり、その頃は何も知らなかったので、いろいろと迷惑をかけてしまったと反省しています。でも、もしあのPVに出ていたときの僕を覚えてくれている人がいたら、うれしいですね。

――そして、事務所の先輩である山田孝之さん主演の映画『闇金ウシジマくん Part2』にも出演されましたが、山田さん始め、個性的な先輩キャストとの共演はいかがでしたか?

 「少年D」という、中尾明慶さんを慕っている悪ガキの役だったんですが、出番が多かったんです。菅田将暉さんとも撮影がずっと一緒で、悪ガキ役の4人でじゃんけんに負けた人が菅田さんに「タバコ、一本いいっスか?」と言う罰ゲームをしようという話になったんです。それで僕が負けちゃって、菅田さんに話しかけて、大爆笑になったのがきっかけで、仲良くさせていただきました。シュールな笑いについてずっと2人で話したり、僕の中のいろいろな引き出しを開けてくださったりしてうれしかったです。ほかにも、素晴らしい方たちの演技を目の前で見せていただき、「俳優さんって楽しいなぁ」と思いました。

――さらに、『アオハライド』では東出昌大演じる主人公・馬渕の中学時代を演じましたが、東出さんに似せるための努力みたいなものは?

 東出さんと同じ位置にホクロを描いてもらったりはしましたが、僕自身としては(中学時代と高校時代の馬渕の)繋がりのシーンがあったので、東出さんの演技を、特に目の動きなどをじっくり見て研究しました。あの映画を観てくれた友達が多くて、「ばっさー(本田翼)どうだった?」とか「千葉(雄大)くんどうだった?」とか「東出さんどうだった?」と、スゴい聞かれました。それに、ふざけて僕のセリフを目の前で言って、「やって、やって!」と言われたりして、恥ずかしかったけれど、うれしかったです。

2015.03.06(金)
文=くれい響
撮影=杉山拓也