世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。
第64回は、美容と健康をテーマに、たかせ藍沙さんがマニラ周辺を旅します!
極楽スパの「ヒロットマッサージ」とは?
右:ビジネスクラスの機内食。取材時の和食は「卒啄(そったく/卒の字は実際には口へんに卒)」の懐石料理だった。メインの“あべどりのそば米射込み煮”と“鯛めし”は絶品! ちなみに、この日の洋食のメインは“カサゴのソテー 茄子のピューレ添え マッシュルームとパンチェッタのソース”で、こちらも美味しそうだった。
今回のフィリピンへの旅の始まりは羽田空港。今年就航したばかりのANAの羽田―マニラ便を利用した。新しい羽田空港のラウンジで、黒を基調としたシャープなインテリアのラウンジ内を、快適シャワールームも含めひと通り拝見し、評判のカレーライスとカレーうどんをたいらげてから搭乗待合室へ。フライトは、銀座の懐石料理店とのコラボ機内食(毎月内容が変わる)が感動的に美味しくて、快適な5時間だった。
全日本空輸(ANA)
URL http://www.ana.co.jp/
マニラに到着して、まずはフィリピンのメディカルツーリズムの現状を把握。日本で講演されたこともあるというスペシャリスト、アルマ・リタ・ジメネさんに最新事情を伺った。日本のようには国民健康保険制度が普及していない英語圏の諸外国から、安価な医療を希望する患者を受け入れているのだという。英語と高度な医療技術が可能にしているビジネスだ。日本からは、健康保険が適用されない美容系のマーケットがありそう。
右:「ウィロー・ストリーム・スパ」のトリートメントルーム。ふかふかの布団に包まれた至福のトリートメントが待っている。
そんなお話を伺った後はスパへ。今回の取材は、美容と健康がテーマ。フィリピンの美容最先端のスパも体験してみなくっちゃ! 1軒目はマニラの金融・商業の中心地、マカティにある「フェアモント・ホテル」。ここには、マニラで最大規模の「ウィロー・ストリーム・スパ」があるのだ。ジャグジー、スチームサウナで身体を温めてから、フィリピン伝統のヒロットマッサージを体験。ここでは、タオルや薄い布ではなく、薄手の布団を掛けてくれるので、深いリラックスが得られる。取材としては起きているのが苦行のようだったけれど(笑)。
Fairmont Makati(フェアモント マカティ)
所在地 1 Raffles Drive, Makati Av., Makati City 1224
電話番号 +63-2-555-9888
URL http://www.fairmont.jp/makati
日本での問い合わせ先/フェアモントホテルズ
フリーダイヤル 0120-711-018
そして、もろもろの取材、会食を終えた深夜、ふたたびスパ取材。今度はマニラ・ニノイ・アキノ空港の目の前にある商業施設「リゾート・ワールド」内にある「マキシムズ・ホテル」の「Mスパ」へ。24時間営業のカジノが併設されているこちらのホテルでは、スパも24時間営業! ということで、撮影は22時から、マッサージ体験は23時からというスケジューリングも可能なのだ。こちらでもヒロットマッサージを。
ヒロットは、バナナの葉に温めたココナッツオイルを塗って背中に載せ、身体を温めてマッサージすることが最大の特徴。でも、スパによってはバナナの葉を使わないこともあるし、マッサージも微妙に違う。「Mスパ」では、1時間半のセッション。終わったのは日付が変わってから。途中、何度か意識が飛びそうになりながらも(笑)、中盤で再度バナナの葉を載せられたことはしっかり記憶。肩甲骨を丁寧にほぐしてもらいつつ、ヒロットの奥深さを体験したのだった。
Maxims Hotel(マキシムズ・ホテル)
所在地 Newport Boulevard, Newport City, Pasay 1309, Metro Manila
電話番号 +63-2-908-8888
URL http://www.rwmanila.com/hotels/maxims-hotel
2014.12.16(火)
文・撮影=たかせ藍沙