劇場アニメ『パリに咲くエトワール』は、20世紀初頭のパリを舞台に、画家を目指すフジコ(當真あみ)と、ナギナタの名手ながらバレエに心惹かれる千鶴(嵐莉菜)が互いに支え合いながら、夢を追いかける少女たちの物語。
コミュ力の高いフジコには似ていないという當真あみさんに、ご自身の性格や声優の仕事にかける思いなどをお聞きしました。
アニメが好きだからこそ、声優の仕事はより緊張する
――夢を抱いてパリで奮闘する2人の少女の姿を描いた本作のストーリーをどのように受け止めましたか?
私が演じたフジコは、日本にいるとき、画家になる夢を兄や家族に否定されたり、からかわれたりもしていました。それでも、「絵を描くことが、私の好きなこと」と胸を張って言い切る姿がかっこいいですし、輝いて見えました。
海外との距離が今のように近くはなかった20世紀初頭という時代に、10代という年齢でひた向きに頑張る2人の姿に、今を生きる私ももっと頑張らなきゃと背中を押してもらえる。そんなお話だと感じました。
――映画の舞台は1912年のパリですが、その時代の雰囲気を感じ取るのは難しかったですか?
作品の中に、時代背景がわかるような描写やセリフが散りばめられているので、ストーリーを読みながら、イメージを膨らませることができました。
フジコの夢である画家、千鶴の夢であるバレリーナ。どちらも、誰もが簡単になれる職業ではありませんが、その夢に向かっていく2人の行動力や意志の強さは時代を問わず、とても特別なものだと思うんです。
もちろん、親が結婚相手を決めてくるなど、20世紀初頭だからこそ直面する困難もあるけれど、夢にひた向きな2人の姿は時代を超えたものだと思いましたし、演じるときに時代の違いで困ることはありませんでした。
――俳優になることは、當真さんの夢だったのでしょうか。
中学2年生でスカウトされるまで、芸能界で仕事をするなんてまったく考えていませんでした。だから最初は、自分にできるのだろうかと悩みました。
背中を押してくれたのは、両親の言葉です。「やってみて難しければ戻ってきたらいい」「あなたの好きなようにやってみたら」と言ってもらい、こんなチャンスはなかなか巡ってこないだろうと思い、チャレンジすることに決めました。
お仕事を始めたばかりの頃は、セリフを覚えるのが大変だなと思っていた記憶があります。それが、いろいろな作品に参加させていただけるようになって、役として違う人の人生を演じられることの楽しさを感じられるようになり、今は、俳優という仕事を大切に続けていきたいという気持ちでいます。
私の出演作を見てくださった方から、作品に影響されてこんなふうに変わりましたと声をかけていただくことがあります。そういう経験をいくつも重ねて、作品を届けることの意味や嬉しさを感じていますし、それがこのお仕事の大きな魅力だなとも感じています。
