国際線、スリランカ航空の個性豊かなアイディア

結果は、搭乗の48時間前までにメールで知らされる。早めにベットすると、「ベットの金額を引き上げません?」メールも送られてくる。

 国営のスリランカ航空についても面白い話が、実はある。アップグレードがオークション方式という革新的な方法なのだ。試しにベットしてみると、ベットした金額の落札予想のインジケーターが現れる。当然、高額でベットすればアップグレードの可能性は高まるわけで、乗客の心理をついたシステムといえる。成田~スリランカは行きが9時間ちょっとで、帰りが約8時間。かなうなら、ビジネスクラスでフライトしたい長さではある……。

ビジネスクラスで紅茶を頼むと、こんなシルバーの食器でサービス。味もさすがセイロンティーで、おいしい。

 オークションのように、最低入札価格が決められているかどうかは分からないが、運がよければ、とてもリーズナブルにアップグレードが可能ということ。結果は、運良くビジネスクラスの席をゲット。ゆったり快適な空の旅となった。が帰国便はビジネスクラスが満席で、アップグレードはかなわずだった。

入国カードと無料シムカードの入ったパック。一瞬、広告かよっと思ってしまったワタクシ。

 もうひとつユニークなのが、入国カード。機内で配られるのだが、これが無料のシムカードとセットになっている。無料といっても50スリランカ・ルピー(約42円)ほどで、SMSが1本送れるくらいのもの。もちろんシムフリーのスマホなりを持っていなければ役に立たないし、空港にある電話会社のカウンターで申請しないと使えない。

 でも、スマホを活用したい人には便利なサービスだし、なかなかよいアイディアだと思う。5年前に内戦が終結し、国を挙げて観光に力を入れている努力が伝わってきて、ヤな感じはしない。旅のデスティネーションをスリランカにすることで、ちょっとでもお役に立てればナド思ってしまうのだった。

左:スリランカはタイに劣らぬ仏教国で、空港でも仏像が出迎えてくれる。
右:スリランカに居住する人用? バゲージをピックアップする前に、電化製品の免税店が並んでいて、冷蔵庫やらが安く買える。

スリランカ航空(SriLankan Airlines)
URL http://www.srilankan.co.jp/

大沢さつき(おおさわ さつき)
大好きなホテル:LAPA PALACE@リスボン
大好きなレストラン:TORRE DEL SARACINO@ソレント
感動した旅:フィリピンのパラワン島ボートダイビング、ボツワナのサファリクルーズ、ムーティ指揮カラヤン没後10周年追悼ヴェルディ「レクイエム」@ウィーン楽友協会
今行きたい場所:マチュピチュ

Column

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!

2014.11.11(火)
文・撮影=大沢さつき