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お刺身の存在感を強調したいならこんなうつわも

◆底に模様のあるうつわ

 白いうつわから、白くて底に染めのあるうつわへ。底に青があることで全体がしまって、主菜としての迫力が増すというか、自然に目が引きつけられますね。おかずが包み込まれるようなデザインが素敵な、私のお気に入りの一枚です。まぐろも鯛も、なんだかハレの舞台に上がったような感じになりません?

◆辛子色の角皿

 ここまでは深さのある、いわゆる鉢に盛っていましたが、今度はお皿です。それも角皿で辛子色のもの。お刺身の表情もかなり変わりますね。これにごはんと味噌汁がついて、丸型がふたつのところに角皿があると、食卓の表情も豊かでまとまった感じになりますよ。辛子色と白身、まぐろの赤がいいコントラスト、大葉の緑色が全体を引きしめてくれています。

2025.06.12(木)
文=白央篤司
撮影=平松市聖