島の滋味あふれる食材と地酒を揃えた「菜の花」
![バーカウンターに立つ、石塚忠博さんと奈美さんご夫妻。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/5/1280wm/img_45fba1205e5395048dbac955a35c8c143925304.jpg)
2024年4月にオープンしたばかりの「菜の花」は、昨年末まで東京・上野桜木で「上野桜木菜の花」として営業していた名店。もともとは1995年に宿根木にて開業した和食店で、今回のUターンをきっかけにゲストハウス+レストランとして再スタート。
自家栽培無農薬野菜にこだわり、米や味噌、ポン酢果汁果物などを使用した田舎料理で、ディナーはアラカルトとコース2種でおもてなし。ほとんどの野菜が隣の畑で収穫されたもので、味噌の原料となる大豆など、店主・石塚忠博さんの母親「かずえばあ」が手がけています。
![ナデシコの花が飾られているテーブルは立ち飲みカウンター席。奥は一枚板が存在感を放つ掘りごたつ席。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/e/1280wm/img_ae4783da614f2d10b1bc8c1c298938583826713.jpg)
![店内には蘭学者・柴田収蔵の佐渡の地図、柳原良平のイラスト、菜の花の版画、かつての宿根木のモノクロ写真などがギャラリーのように展示されています。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/7/1280wm/img_875d284849138815c897b273fd3a2c452184753.jpg)
席がゆったりと配されているので、シックで落ち着いた雰囲気のなか、くつろぎながら食事が楽しめます。また、酒場の宿だけあって、佐渡の地酒を中心に焼酎、シャンパン、ワイン、ウイスキー、シェリーなど豊富なお酒のラインナップ。それでは、ディナーコースをざっとご紹介しましょう。
![佐渡産甘エビの茶碗蒸し。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/5/1280wm/img_65b66018ecb23e6ecfa1d50572e7fbc51800548.jpg)
![佐渡産サザエや「かずえばあ」手づくりの蒟蒻など彩りよく盛られた前菜。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/d/1280wm/img_8dcbade8e5fcb89d4d4a85f3bb549de52382851.jpg)
![淡竹筍と天然わかめを添えたキツネメバルの吸い物。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/e/1280wm/img_ae979d62535dc16f014edafcab0633a52430097.jpg)
![メジマグロ、アカイカ、トビウオのお造りはすべて佐渡産。合わせた地酒は「純米吟醸 上弦の月」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/8/1280wm/img_88df5e09f2d982d72c99e54a2bc8309c2063347.jpg)
![加藤酒造の酒粕で漬けたサワラ焼きは皮までおいしい。そら豆と乾燥させた佐渡産甘エビを添えて。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/9/1280wm/img_9908a66ea203405b7a9c2306975ce7fe2868833.jpg)
![カボス入り自家製ポン酢で食べるローストビーフ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/f/1280wm/img_8fa5101772ab2ced38f6fbaf458217582294162.jpg)
![佐渡・さかや農園のりんごジュースを使った2層のデザートと自家栽培キンカンのアイスクリーム。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/8/1280wm/img_d8a4a92a7bff92b4aec7781f0cf84dae2307198.jpg)
![旬の魚の茶漬けが食事でいただける「宿根木コース」5,500円。この日はワラサが登場し、一膳目は特性ゴマダレで、そのあとは佐渡の番茶と昆布粉の熱いお出汁をかけて。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/7/1280wm/img_e77c5479182101f394f4193921d260242417181.jpg)
![脂のりのいい佐渡産のどぐろ棒寿司が食事でいただける「佐渡コース」7,700円。口に入れるとほろりと崩れるほどやさしい握りにすることで、のどぐろの食感が先にたち、そのあとにお米の甘味が広がります。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/f/1280wm/img_3feae7836e7071fa13612aeea21e24e42280236.jpg)
一品、一品、丁寧に説明をいただき、目と舌を楽しませてもらえる贅沢。何より無農薬の野菜だけでなく、お米や柑橘、わかめ採りまで、仕入れ先はほぼ「かずえばあ」だったことに驚きます。今年80歳になるそうで、まさにスーパーウーマン!
菜の花
所在地 新潟県佐渡市宿根木164
電話番号 080-7697-3209
営業時間 17:00~22:00
https://www.seikuro.com/projects-8
2024.08.05(月)
文=大嶋律子(giraffe)
写真=釜谷洋史