この記事の連載

 歴史と文化の島、佐渡。佐渡には文化財が多く、その数400以上あるといいます。それは古くからある島の文化と、外から持ち込まれた文化が融合し、佐渡独自の文化を育んできたから。

 今回は趣のあるお寺やかつて北前船で栄えた集落を探訪。もちろん佐渡の食材を使ったおいしい食事や小休止を入れながら、のんびり時間を過ごす旅へ。

» お寿司屋なのにバラエティ豊か。島民のファミリーレストラン「鮨 長三郎」
» 凛とした空気が漂う森の舞台「東光山 清水寺」(佐渡市指定有形文化財)
» おやつは素朴でどこか懐かしいドーナツ「おいしいドーナツ タガヤス堂」
» ワクワクが詰まっている山間の小さな本屋さん「ニカラ」
» 石仏を安置し、日々の暮らしの安全を願った史跡「岩屋山石窟」(新潟県指定文化財)
» のどかな田園風景の中に佇む、くつろぎの宿「御宿 花の木」
» 廻船の歴史と栄華の跡をたどる「佐渡国小木民俗博物館」
» 江戸時代に廻船業で栄えたノスタルジックな町、宿根木へ
» モーニングもやっている港町のレストラン「Origine(オリジヌ)」
» 小木の古民家カフェで食べたり飲んだり本を読んだり「カフェ日和山・南書店」
» “真野巡礼”でさくっといただくスペイン料理「MANOCAMINO」
» リニューアルでより快適になった「和」に浸る「ご縁の宿 伊藤屋」
» 歴史と神秘に満ちた佐渡の古刹「北豊山 長谷寺」
» ゆっくりひと息、コーヒーを「Mr.Tono café」
» 「静かに辿る文化財と島グルメ旅」2泊3日モデルプラン


【DAY.1】

お寿司屋なのにバラエティ豊か。島民のファミリーレストラン「鮨 長三郎」

 佐渡を代表する味覚、天然ブリを使ったご当地グルメを食べるため、島のほぼ中心地にある「鮨 長三郎」へ。

 とことん佐渡産にこだわった「佐渡天然ブリカツ丼」は、天然のブリを使うこと、カツは5切れ、特製のあごだし醤油や佐渡市認証米「朱鷺と暮らす郷」の米粉を使うといった細かな定義があり、それをクリアしないと認定されないというご当地グルメです。

 「鮨 長三郎」では、刺身でいただける新鮮な天然のブリをそのまま分厚く贅沢に使用。米粉ならではのサクッとした軽い食感とあごだしのタレがよく合い、身はふっくらやわらかくジューシーに仕上げています。

 佐渡の地魚を使った寿司で評判のお店ですが、じつは「ラーメン(醤油)」も名物。聞けば、先先代が食堂を営んでいて、その名残で食堂メニューも残しているそう。鶏ガラでとっただしは煮詰めて旨みを凝縮してから「ラーメン(醤油)」のスープに使用。その深い味わいに飲み干す人も多いとか。

鮨 長三郎

所在地 新潟県佐渡市新穂81-4
電話番号 0259-22-2125
営業時間 11:00~14:30、17:00~21:00
不定休 (SNSまたはお電話にてご確認ください)

2024.03.29(金)
文=大嶋律子(giraffe)
写真=釜谷洋史