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江戸時代に廻船業で栄えたノスタルジックな町、宿根木へ

 宿根木は、江戸時代後期から明治時代初期にかけて北前船の交易で栄えた集落です。廻船業を支える船大工など、船にかかわる技術者が全国から集まるようになり、人口が増えては谷を切り崩し、称光寺川を埋めて宅地を広げていきました。入り江の狭い地形に、200棟を超える板壁の民家が軒を連ね、迷路のような石畳の路地や堀など、当時の面影を残しています。船大工の技術が結集した町並みは、国の重要伝統的建物群保存地区に指定されています。

 見学の際は、集落入口のバス待合所前に協力金箱が設置されているので、町並み保全協力金(100円程度)へのご協力を。

2024.03.29(金)
文=大嶋律子(giraffe)
写真=釜谷洋史