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のどかな田園風景の中に佇む、くつろぎの宿「御宿 花の木」

「どんな木にも花が咲くといいね」という想いを込めて、看板の文字「木」の横には点が添えられています。
「どんな木にも花が咲くといいね」という想いを込めて、看板の文字「木」の横には点が添えられています。
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 「岩屋さん」を散策後は、宿根木の隠れ宿へ。「御宿 花の木」は、2000坪の敷地の中に、約150年前の古い民家を移築した母家と宿坊風の離れが5室。離れの部屋の窓からは里山の田園風景が広がります。陶芸家で花の木主人でもある渡辺陶生さんの作品展示ギャラリーと風の窯（穴窯）もあり、全体的にゆったりと過ごすことができます。新潟ガストロノミーアワード受賞。

天井が高く、広々とした母家には、フロントと食事処があり、一面ガラスの窓からは中庭が。
天井が高く、広々とした母家には、フロントと食事処があり、一面ガラスの窓からは中庭が。
離れの部屋からは田園風景が広がり、その向こうに海が見えます。
離れの部屋からは田園風景が広がり、その向こうに海が見えます。

　お楽しみの食事は、母家の食事処でゆっくりと味わえます。夕食のメインは、真鱈と新ワカメの海藻しゃぶしゃぶ。新ワカメやナガモといった採れたての海藻を、鱈のアラ仕立てのだしにさっとくぐらせると鮮やかな緑色に。シャキシャキとした食感と口いっぱいに海の香りが広がります。ほかにも、地魚の姿造りや、佐渡の旬の食材をふんだんに使った小鉢など、素材の持ち味をいかした逸品ばかり。

真鱈の頭でだしをとっていただく海藻しゃぶしゃぶ。
真鱈の頭でだしをとっていただく海藻しゃぶしゃぶ。
手前から平目、鯛、ブリを盛り合わせた「姿造り」。自家製の柚子味噌でいただく茄子や牡蠣の生姜しぐれ煮、オータムポエムのマヨ和えなど、滋味あふれる心づくしの料理の数々。
手前から平目、鯛、ブリを盛り合わせた「姿造り」。自家製の柚子味噌でいただく茄子や牡蠣の生姜しぐれ煮、オータムポエムのマヨ和えなど、滋味あふれる心づくしの料理の数々。

　そして、ごはんがおいしいことが花の木の自慢。「コシヒカリBL」ではなく、こだわり抜いた栽培法で幻の米とも呼ばれる「クラシック米」を花の木用に特別にプロデュース。甘みといい、粘りといい、コシヒカリ本来の旨みが感じられる貴重なお米を味わえる幸せ。自然豊かな佐渡の美味を詰め込んだご馳走と、女将さんの心遣いに心がほどける名宿です。

母家から離れは、ねむの木のある中庭を通って戻ります。空気が澄みわたり、星もきれい。
母家から離れは、ねむの木のある中庭を通って戻ります。空気が澄みわたり、星もきれい。
庭先に咲いていた椿の花。少しすると水仙が咲いて、その後、淡い山桜が薄いピンクの花を咲かせると、田んぼに水が張られるそう。
庭先に咲いていた椿の花。少しすると水仙が咲いて、その後、淡い山桜が薄いピンクの花を咲かせると、田んぼに水が張られるそう。
温もりに満ちた美食の宿。女将兼料理人の渡辺明子さんの丁寧な心遣いがリピーターを引きつけます。
温もりに満ちた美食の宿。女将兼料理人の渡辺明子さんの丁寧な心遣いがリピーターを引きつけます。

御宿 花の木

所在地　新潟県佐渡市宿根木78-1
電話番号　0259-86-2331
◆1泊2食付き2名1室利用時（1名様）12,000円～
客室数　7室
チェックイン15:00〜21:00まで／チェックアウト10:00
https://www.sado-hananoki.com/

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2024.03.29(金)
文＝大嶋律子（giraffe）
写真＝釜谷洋史

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