直江津港と小木港を結ぶカーフェリー「こがね丸」。旅情をそそる5階デッキからの眺め。 自家製のアイスクリームと佐渡生クリームを添えた「白いシフォンケーキ」500円と「しなしなコーヒー」380円。 「喜八屋」は明治12年に現在の場所に建造され、明治37年の小木大火で被災しましたが、翌38年に2階建の家屋を再建。 昭和4年に3層を増築し、5階建ての旅館に。1階の囲炉裏のある吹き抜けの茶の間は、見学することができます。 入り口奥のカフェスペースは、ノスタルジックな気分になれる昭和レトロな空間。 シュワッと爽やかな1杯もおすすめ。ハマゴウ、カヤ、クロモジ、ジュニパーベリーといった佐渡で採れた植物でつくった自家製のコーラ「小木クラフトコーラ」500円。 手前から時計まわりに、赤泊特産のカヤの実をたっぷり用いた「カヤの実のピザ」950円、赤泊名産の紅ズワイガニを自家製トマトソースでいただく「カニピザ トマト」1,400円、「西三川りんごジュース」450円。 地域の憩いの場であり、旅人がほっとひと息つける小さなカフェは、映画『わたくしどもは。』のロケ現場としても活用されたそう。 駐車スペースでごろりと昼寝。気持ちよさそうなハチワレ猫。 一輪車の横ですんとポーズを決めてくれたキジトラ猫。 大きな看板もなく、一見何屋さんなのかわからない外観。 上の棚には管楽器がズラリ。 古いものが大好きという中務さんのもとには、島中の古いものが集まってくるそうで、それらを修理したものがぎっしり展示されています。 子どもたちに弦楽器を教えたり、レコードを聴く会を開催したりするという中務さん。ライカで撮影した自身の作品とチェロをバックに記念撮影。 佐渡の木材をふんだんに使った音響抜群のホール。大きな窓から見える青い空と緑の景色は壮観。 「ぶたばなちゃん」(手前)と「やまいもくん」(奥)と呼ばれている樹齢600年の木でつくられた大太鼓は実際に叩くことができます。まずは一発思い切り「ドーン!」と。 この日の講師は、「鼓童」のメンバーでサミーちゃんの愛称で親しまれている宮﨑正美さん。太鼓演奏のおもしろさを惜しみなく教えてくれます。 講師が叩いたリズムを真似っこ。バチをさばく所作が次第に難しくなっていくので、集中力とリズム感が試されます。 間近で味わう大太鼓の響き。迫力満点の実演を目の前で体感できるのも「たたこう館」の醍醐味。 季節の野菜が添えられる「ワンプレートランチ」(カレー)1,500円。©しなしなやらんかや 季節の野菜が添えられる「ワンプレートランチ」(カオマンガイ)1,500円。©しなしなやらんかや 眺めのいいカフェスペースは、リモートワークにも(フリーWi-Fiあり)。ギャラリーでは、鼓童(前身の鬼太鼓座)の生みの親でもある民俗学者の宮本常一の手紙や書籍の展示も。 そよ風が吹き抜け、野鳥のさえずりが響く、2階テラススペース。真野湾の奥に霞んで見えるのは大佐渡山脈。 佐渡の木材を使った建物で、館内にはホール、カフェ、展示室、会議室を備え、オリジナルグッズの販売もあります。 沢崎海岸付近の通称・万畳敷では、条件があえば、佐渡のウユニ塩湖ともいわれる鏡面の世界を楽しめます。 宿根木と小木の中間くらいに位置する虫谷の入江。吸い込まれそうな澄んだサファイヤブルーの世界が美しく神秘的。 防波堤のない広大な海へ。ギコギコと操縦しながら、ぐんぐんと沖へ進むはんぎり。 はんぎりから箱メガネで海面を覗くと、海藻が驚くほどクリアに。宿根木の海は澄んでいて海底で採れる海藻やサザエまで見えます。 透明度が高い小木半島の海でのはんぎり体験は、時間や天候によって多様な海の表情を見せてくれます。 金子さんのお弟子さんのなかには、フランスから1カ月限定で修行にやってきた女性も。 金子さんと相棒のアスティーくんはいつも一緒。特に体力づくりはしていないと謙遜されていましたが、取材後、アスティーくんとともにアップダウンのある山道をジョギングしている金子さんの姿を目撃! 小木港の力屋観光汽船では上手に操ると「たらい舟操縦士免許」が取得できるそう。 矢島体験交流館では、朱塗りの太鼓橋が美しい矢島・経島の風光明媚な入江の景色が楽しめます。予約をすれば磯釣りやイカの一夜干し体験も。 バーカウンターに立つ、石塚忠博さんと奈美さんご夫妻。 ナデシコの花が飾られているテーブルは立ち飲みカウンター席。奥は一枚板が存在感を放つ掘りごたつ席。 店内には蘭学者・柴田収蔵の佐渡の地図、柳原良平のイラスト、菜の花の版画、かつての宿根木のモノクロ写真などがギャラリーのように展示されています。 佐渡産甘エビの茶碗蒸し。 佐渡産サザエや「かずえばあ」手づくりの蒟蒻など彩りよく盛られた前菜。 淡竹筍と天然わかめを添えたキツネメバルの吸い物。 メジマグロ、アカイカ、トビウオのお造りはすべて佐渡産。合わせた地酒は「純米吟醸 上弦の月」。 加藤酒造の酒粕で漬けたサワラ焼きは皮までおいしい。そら豆と乾燥させた佐渡産甘エビを添えて。 カボス入り自家製ポン酢で食べるステーキ。 佐渡・さかや農園のりんごジュースを使った2層のデザートと自家栽培キンカンのアイスクリーム。 旬の魚の茶漬けが食事でいただける「宿根木コース」5,500円。この日はワラサが登場し、一膳目は特性ゴマダレで、そのあとは佐渡の番茶と昆布粉の熱いお出汁をかけて。 脂のりのいい佐渡産のどぐろ棒寿司が食事でいただける「佐渡コース」7,700円。口に入れるとほろりと崩れるほどやさしい握りにすることで、のどぐろの食感が先にたち、そのあとにお米の甘味が広がります。 宿と「菜の花」の看板。「酒場の宿」をコンセプトに、畑と海が見える部屋と地の食材、地酒を揃えた酒場を提供。 ツインタイプの客室。窓に向かってL字型のデスクになっており、デスクも広々と使えます。無料のWi-Fiも快適。 宿根木集落にある公開民家「清九郎」。安政5(1858)年頃の建築で、往時の姿に復元し、柿渋塗りや漆塗りを施した豪華な造りに、宿根木の栄華を知ることができます。 1階のスペースに置かれた桐箪笥や味のある調度品などは、公開民家「清九郎」の蔵に眠っていたもの。 両脇に田んぼのある少し細い道を進んで、緑のトンネルをくぐると現れる一軒家が「酒場の宿Seikuro」。 「羽釜炊きごはん膳」2,800円。自家米コシヒカリと自家栽培の無農薬野菜、自家製味噌に漬物、佐渡の豆腐を使用したごはん膳。羽釜ごはん一合(お残しはおにぎりに)、旬の三菜、味噌汁、漬物、出汁巻玉子、焼き魚、豆腐、ドリンク。 「ペリカンパントーストセット」1,400円。ペリカン食パン厚切り一枚と好きな卵料理(オムレツ、出汁巻、目玉焼き、ゆで卵)、サラダ、ウインナー、飲み物のセット。 シンプルな「おにぎりの朝食」700円。好きなおにぎり2個(梅干し、塩昆布、おかか)と味噌汁、漬物の朝食。 宿から見える隣の畑では、店主の母親で「スーパーウーマン」のかずえさんがたゆまず農作業をしている姿がみられました。 和風アーモンドと呼ばれる独特な香ばしさを持つかやの実に、ナッツと好相性のガーナとスモーキーなアクセントをつけるトリニダード・ドバゴのカカオ豆を合わせたチョコレート「榧の実(かやのみ)」1,080円。表面には「莚」という文字を型押し。 「祭り」をテーマにしたというカフェスペース。椅子やテーブルなどのインテリアは不要になったものをリサイクル。窓の外には田園風景が広がり、店内に響き渡るのはカエルの大合唱…。 赤泊地域の鬼太鼓の衣装には、蛇のウロコに見立てた三角の文様が使われており、壁の三角形の板はその衣装を模したものだそう。 民藝運動にも造詣が深い、オーナーでショコラティエの勝田誠さん。置いてある古道具ひとつひとつにもこだわりとエピソードが。 かわいいラテアートにほっこり。控えめな甘さとほろ苦さが絶妙な「ホットチョコレート」600円。 濃厚なのにグルテンフリーの「チョコレートチーズケーキ」600円と、自家栽培ミントで清涼感を添える「アイスカカオチャイ」630円。 チョコレートのパッケージは1枚の和紙で包む日本古来の「折型」。佐渡の伝統的な祭りと、使っているカカオの産地の祭りのイラストが描かれています。 800年の歴史を持つ山王祭(日吉神社例祭)。井内地区・舟下・大野・新穂それぞれの地区の日吉神社の鬼太鼓が繰り出します。(C)新穂中央青年会 「おにぎり」と「だんご」と書かれた白と赤ののぼり旗が目印。 藍で染められたのれんをくぐって中へ。「佐渡祭」の家紋をよく見ると佐渡島とおけさ笠が。 「わらじ」をつくるワークショップでは、わら縄をなうことからスタート。手前はわら縄でつくられた一升瓶入れ。 鬼太鼓の稽古や太鼓体験を行う部屋には、日本古来の打楽器「和太鼓」のほか、軽量で騒音の心配もない最新の「電子和太鼓」も用意。ゆくゆくは能舞台としての活用もと構想中。 特注で新調した獅子舞のお面は、カチーンと歯打ちをした瞬間に割れてしまったそう。奥の獅子舞のお面は100年経った現在もいい音を響かせます。 獅子舞の面ひとつとっても、激しい動きにも対応できるよう軽い木材にするか、打ち鳴らしても割れない硬い木材にするか、素材選びの知識も重要。 おにぎりは、左から「焼き醤油」110円、「焼き味噌」120円、「しその実の醤油漬け」150円。この他、「無垢(薄い塩味)」100円、「梅干し海苔巻き」130円、「そぼろ大豆ミート」150円があります。 手前から「あんこ焼き団子」150円、「醤油焼き団子」120円、「みたらし焼き団子」130円、「無垢の焼き団子」110円、「ネギ味噌焼き団子」140円。各種蒸しのみの団子もご用意。各種10円引き。 齋藤農園の苺でつくった「越後姫」450円と、佐渡産はちみつを使用した「生はちみつ」500円。ダブルはプラス100円。 隣の芝生のコーナーには、テーブルやベンチ、ラグなども用意されているので、ジェラートを食べながら、ときどき現れるトキや心地いい風を感じることができます。 ジェラート「生はちみつ」に使っている「生搾り 佐渡島はちみつ」の販売も。花によって味わいが異なるので、シーズンごとにフレーバーの違いを楽しめます。 幼い頃からアイス好きだったという渡邊拓真さんは、夜は隣のレストランで腕を振るっています。 底抜けに明るいマーカスさんと笑顔が素敵な智子さんご夫妻。 焼きたてのパンが12~15種類ほど並ぶ店内は、とてもいい香り。 容姿からして惚れ惚れするカンパーニュやベーコンチーズエピなども人気。 サクッとした食感と芳醇なバターを堪能できる「クロワッサン」300円。 西三川産のりんごがぎっしりと敷き詰められている「アップルパイ」(2ピース)1,300円。 佐渡産の小豆を炊いた大粒のあんこがたっぷりの「あんバター」350円。 新潟のワイナリー「ドメーヌショオ」から譲られたワイン樽の上に、佐渡の胡桃の殻や松ぼっくりでロゴをあしらう遊び心も。テーブル代わりに使う予定。 紙袋に押された2人のスタンプもチャーミング。イラストは小川温子さんによるもの。 8,800円のディナーコースのメインは希少な佐渡牛。この日はモモ肉の炭火焼きを新玉ねぎのソースで。 風情のある宿根木集落の路地を歩いて向かいます。 美しい日本庭園もある伝統的建造物は、伊東伊左衛門と名乗る千石船の船主の家だったそう。 蔵から出てきた古い食器や、かつて北前船で運ばれてきた各地の器で料理を提供。古いものは江戸末期の染め付けや輪島の漆器まで。 肘かけ椅子でゆったりと。ついつい長居したくなる居心地のいい空間。 布志名焼の器で供されたのは「サザエと白インゲンのフリカッセ」。 冬場に獲れた相川の真鴨は味がしっかりしているのが特徴。むね肉はロースト、手羽の部分はグリルしたものを濃厚な旨みのソースサルミ(内臓のソース)を絡めていただきます。 客席の奥には道具蔵として使用されていた土蔵があり、ひんやり涼しいことからワインのカーヴとして活用中。 オーナーシェフの菊池猛さんは東京生まれ。都心のレストランで研鑽を積み、父親のルーツでもある佐渡に移住し、お店をオープン。 南佐渡の旅の拠点にちょうどいい、小木港から徒歩3分ほどの好立地。 やわらかいトーンのモリスデザインが白い壁紙のアクセントになっているモリスシングル。 お部屋はゆったりセミダブル。 『ゴールデンカムイ』の聖地巡礼で訪れるファンも大満足のモリスセミダブルにはミニたらい舟も。佐渡が登場する場面は15巻に収録されています。 デラックスツインのお部屋には気持ちのよいテラスが。夏の小木港祭り花火大会の特等席はここで決まり。毎年3尺玉も上がるそう。 テラス付きの広いデラックスツイン。天井照明は北欧デンマーク発レ・クリントのシーリングライトを設置。プリーツシェードの折りが美しい陰影を生み出します。 小さなおけさ笠がついているルームキー。 宿の入り口には、地元や縁のある作家さんの作品やグッズ、オケサドコーヒーの販売も。 佐渡のいとしげな案内誌「いとしげな佐渡」1~7号も発売中。佐渡の日常にある「いとしげ=かわいい」を深掘りし、再発見できる冊子です。 現在は4代目となるカーフェリー「こがね丸」。 船全体に大きな窓が使われているので、眺望も抜群! 半世紀変わらぬパッケージも愛されている「小竹のサンドパン」150円。本店では定番のバタークリームのほか、つぶつぶピーナツと焼ききな粉がたっぷり入った「きな粉ピーナツ」「贅沢チョコクリーム」「生キャラメルクリーム」「あんこ&マーガリン」といったサンドパンも。 明るくアットホームな店内には、懐かしいパンはもちろん、キュートなオリジナルグッズもどどーんと並んでいます。 丁寧に焼き上げた昔ながらのコッペパンは、驚くほどふかふか。 工房では手際よくたっぷりの自家製バタークリームをサンド。 お土産にも喜ばれる「笹だんごパン」200円。パッケージのパンダのにんまりとした表情がなんともいえません。 薄皮の米粉パンで笹だんごを丸ごと包んでいるので、中身はこんな感じ。 3代目社長の小竹孝雄さんと店長の加洋子さんご夫妻。小学校からの幼馴染でもあるそう。 地元の人はもちろん、県外からやってくる人も多く、トレーをてんこ盛りにしてレジに並びます。この日は小田原からクルマで来た人も! 弾力のある食感と上品な甘さの「翁飴」は、高田城城主の参勤交代の土産にも持参されたという伝統の味。 高田城に使われていた古材を使用した建物は、正面に雁木を設け、雪国における商家の表構えをよく残す町家建築として、国の登録有形文化財に指定されています。 夏目漱石の『坊ちゃん』に登場する自慢の一品「笹飴」(16枚入)756円。昭和天皇にも愛された「粟飴」(290g)972円。300年の歴史を誇る「翁飴」(12入)821円。 まんまると涼やかな「瑠璃飴」(6入)702円。水飴に寒天を加えゴムにつめた和菓子で、爪楊枝で刺すとプルンと出てきます。ゴムをはがして凍らせて食べても美味。 飾り棚の彫刻あしらいも風情があります。 砂糖を一切使わず、自然の甘味を出している「粟飴」。 2階には歴史あふれる資料も多く展示され、タイミングが合えば見学することも。 十返舎一九の『越後道中記・金の草鞋』に、当時の店の様子が描かれています。 14代目髙橋孫左衛門さんと後継の髙橋園子さん親子。 雁木は1軒ごとに高さが異なり、凸凹の連続が雁木通りを形成しています。 高田の雁木通りは、現在、アーケードを含めて総延長15kmほどあり、その長さは日本一だそう。 満面の笑顔で迎えてくれるのは、支配人の上野迪音(みちなり)さん。 浪漫とレトロ感に満ちた映画館へのアプローチにはベンチも置いてあります。 なんともエモい、手で切り渡すカラフルなチケット。 鑑賞記念に日付のスタンプも押せます。 古い薬箱を活用したチラシ置き場。2階への階段は左右に。 2階バルコニー席からの眺め。芝居小屋の名残で舞台もあり、音楽ライブや落語などのイベントでも重宝しているそう。 1階席とはひと味違う、2階席のレトロな赤い椅子は貼り直して使用。 1階スクリーン側から。木組みの天井中央の意匠は、高田城を治めていた榊原家の家紋「源氏車」。 映画館の裏側が見られる映写室には2台の映写機が。年に数回フィルム上映もしているそう。 映画と映画のインターバルなど、上映されていない時間帯には、入館料500円で館内見学も可能。見どころ満載の「解体新書」付き。 「高田世界館」のすぐ隣には「世界ノトナリ」という看板が。町家を改装したカフェで、映画の待ち時間や鑑賞後の余韻に浸りながらひと息つけそう。 現役で営業している映画館としては日本最古級といわれ、当時の趣を残す木造2階建ての建物は、国の登録有形文化財や近代化産業遺産にも指定されています。