◆富士山麓×甘夏ジンジャー
デザートを引き立てるアルコールのペアリングは、飲みやすいカクテルを。甘夏のさわやかな酸味と苦み、ショウガの辛みが清々しく混じり合い、デザートに使われたグレープフルーツの苦みと呼応。
◆創作寿司
シュークリームの皮を酢飯に見立てた創作寿司も、甘味懐石の定番。シュー生地には、デュラム小麦由来の発酵種が使われ、バゲットのような小麦の濃厚な風味が広がります。
さらにその上に卵黄を塗ってコクを出し、広島県「川中醤油」の燻製醤油、雲丹とホワイトチョコレートのソース、大葉、削りおろしたワサビを重ね、手毬寿司のスタイルに。スイーツに雲丹や醤油の旨みが加わり、食べたことのない深みある味わいに心が躍ります。
◆小夏の煮付け
4品目に登場したのは、なんとお煮付け! 甘酒と日本酒「八海山」を加えて皮ごと3時間煮込み、仕上げにバターを加えた小夏の、なんと旨みにあふれ、やわらかなこと!
埼玉県産いちご「べにたま」、濃厚なみかんのようなセミノールのソースとともに盛り付けられ、サワークリームの酸味とコクがアクセントに。さわやかさと甘やかな香りが混じり合い、豊かな余韻を残します。
◆Leffeと苺ミルクのカクテル
「小夏の煮付け」に合わせたのは、三上さんが一番好きなビールだという、ベルギー「レフ・ブロンド」に、埼玉県産いちご「べにたま」と生クリームを合わせ、ライムを加えたカクテル。大人のイチゴミルクといったおいしさで、デザートに苦みと旨味をプラス。
2024.05.09(木)
文=瀬戸理恵子
写真=鈴木七絵