アスリートのように常に“現場”で磨きたい

――今回、Wキャストである加藤和樹さんとは過去に「コーヒープリンス1号店」で共演されていますよね? どのような印象を持っていますか?

 彼とはプライベートでも仲がいいので、役者の仲間というよりは地元の友達みたいな感覚です。ご飯行ったり、お茶したり、LINEやったり、あとはキャッチボールをしたり、気が合う仲間なんです。一見クールっぽいけど、じつは子供っぽいという性格も似ていますね。一緒にいると子供に戻れる。大人になって仕事で会う方で、そこまでの関係になれる人はなかなかいないですね。。あと平方元基くんもそういう存在ですが(笑)。今回はWキャストなので、共演はないんですけど、僕たち2人は全然タイプが違うので2通りのロビンが見れると思うんですよ。ポスター写真でも、僕の髪は明るくて、彼はちょっとダークな感じだし、ワクワクしますね。

――最後に、山崎さんの今後の目標は何でしょうか?

 やっぱり僕はミュージカルが好きなんです。急に誰でもできるジャンルではないし、アスリートのように常に磨いていないといけない。だから常にミュージカルの現場で磨く。そこを中心にソロで歌ったり、StarSだったり、違った刺激もほしい。もちろんチャンスがあったら、ドラマとか映画もやってみたい。絶対に、これしかやらないとは決めていませんから。今、目の前にあるものを全力でやれば、それは絶対に次に繋がる。そこは変わらずに突き進めていきたいですね。

山崎育三郎(やまざき いくさぶろう)1986年1月18日生まれ。東京都出身。2007年「レ・ミゼラブル」のマリウス役でミュージカル俳優として脚光を浴びる。10年「モーツァルト!」では主役のヴォルフガングを瑞々しく演じ、第36回菊田一夫演劇賞・演劇賞を受賞(今年11~12月に帝国劇場にて再演)。また、ソロ歌手としてのほか、井上芳雄、浦井健治とのユニットの「StarS」のメンバーとしても活躍する。

Photo by Leslie Kee

『レディ・ベス』
16世紀イギリス。ヘンリー8世の王女として生まれたレディ・ベス(平野綾・花總まりWキャスト)は、母が反逆罪で処刑されたため、家庭教師ロジャーらとハートフォードシャーで暮らしていた。ある日、彼女は吟遊詩人ロビン・ブレイク(山崎育三郎・加藤和樹Wキャスト)に出会い、心魅かれるように。
http://www.tohostage.com/ladybess/
4月13日(日)~5月24日(土)帝国劇場にて上演(4月11日(金)・12日(土)にプレビュー公演あり)
7月19日(土)~8月3日(日)梅田芸術劇場メインホール(大阪)にて上演
8月10日(日)~9月7日(日)博多座(福岡)にて上演
9月13日(土)~24日(水)中日劇場(愛知)にて上演

くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2014.02.25(火)
文=くれい響
撮影=山元茂樹