この記事の連載
#06 ル・ショコラ・アラン・デュカス
フランス料理界の巨匠、アラン・デュカス氏が手掛けるパリ発のショコラトリー「ル・ショコラ・アラン・デュカス」。
東京・日本橋のチョコレート工房はブティックのほか、工房の様子を見ながらショコラを使ったデザートを楽しめる「ル・サロン」も併設されています。すべての商品に、パリ工房でカカオ豆から作られたクーベルチュールを使用し、日本橋のチョコレート工房で製造。アラン・デュカス氏の「良質な素材を厳選し、その素材のもつ個性を十分に引き出す」という料理哲学のもと、カカオ豆を厳選し、それぞれのカカオ豆の香りや風味を引き出しています。
2024年のバレンタインは、限定フレーバーを含む「ペピクール」が登場。。「ル・ショコラ・アラン・デュカス」の象徴である幾何学デザインが印象的なハート形のチョコレートです。素材の香りを生かしたフレーバーは3種あり、限定ボックスに詰め合わせられています。
#07 ルノートル
「ルノートル」は、現代フランス菓子の基礎を築き、アートの領域まで高めたガストン・ルノートル氏が創業。パリ最高峰のメゾンのひとつでもあります。パティスリーやレストランだけでなく、プロのための料理学校(エコール)を設立し、ピエール・エルメ氏など多くのシェフたちを輩出する偉業を成し遂げたフランス菓子界のレジェンドです。
現在、ガストン・ルノートル氏の遺志を受け継いでいるのは、クリエーション・ディレクターのギー・クレンザー氏。シャルキュトリー・トレトゥールとキュイジニエの、2つの部門でM.O.F.を獲得しています。
「素材にこだわり、料理のようにレシピを考えてお菓子やチョコレートを創る」。そんな概念は、ルノートルでしか表現できないショコラを生み出します。
2024年のテーマは「つながる心」。ロマンティックなボックスのデザインは、墨絵の技法にインスピレーションを得て描くフランス人アーティスト、ソフィー・グリオット氏によるもの。ハートやバラの花びらが愛の感情を表現しています。
#08 フレデリック・カッセル
フランス・パリ郊外の深い森と世界遺産の宮殿で知られるフォンテーヌブローにあるフレデリック・カッセル氏のブティック。地元の人々にはもちろん、週末にはパリから余暇を楽しむ人々で賑わいます。
カッセル氏は、1999年と2007年の2回最優秀パティシエの他、数々の賞を受賞するショコラティエ&パティシエ。世界19カ国の最高峰レベルのパティシエが加盟する「ルレ・デセール」の会長を長年務めてきました。
さまざまな素材を知り尽くしたフレデリック・カッセル氏が作る、2024年のバレンタインショコラは、産地ごとに異なるバニラの甘美な香りを表現したコレクションです。
2024.02.14(水)
文=下井美奈子、CREA編集部