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 2月14日のバレンタインデーに向け、ホテルやチョコレートブランドから渾身のチョコレートが続々と発表されています。希少なカカオを使ったものや、SDGsを意識した地球にやさしいアイテムなど、今年は特にバリエーション豊かなチョコレートがずらり!

 大切な人やお友だち、もちろん自分へのご褒美にも。ひと口で幸福感に満たされる2024年のバレンタインチョコレートをご紹介しましょう。


伝統を受け継ぐハンドメイドのチョコレート

 日本のショコラトリーの草分けである銀座・和光のチョコレートショップ。30年以上にわたり守られてきた伝統の味と製法を次世代のシェフが引き継ぎ、新しい時代のエッセンスを取り入れたチョコレートが揃います。

 今年のバレンタインは「ROUGE」がテーマ。シェフ ショコラティエの小熊亮平さんと共に、初めて和光のバレンタインチョコレートを担当するのは、スーシェフ ショコラティエである飯岡奈々さんです。

 女性ならではの感性が光る、ひと口ごとにやさしい香りが広がるボンボンショコラは、銀座にほど近いアトリエでひと粒ずつハンドメイドされた贅沢な味わい。

 真っ赤な箱が気分を高める、バレンタイン限定「ROUGE」の5種を含む詰め合わせ。世界各地から厳選された5種の「赤い果実」を食べ比べるように楽しみましょう。

◆フレーズ

 いちごのピューレを加え、空気をたっぷりと含ませたホワイトチョコレートがベースのガナッシュモンテ。ふんわりと、とろける口どけで、イチゴミルクのような優しい風味が広がります。中心には果実感のある、国産いちごのコンフィを忍ばせ、和光の生ケーキの代表格「フレージェ」をイメージした、プティガトーのようなショコラです。

◆フランボワーズ

 ごく薄いパリッとしたハートのミルクチョコレートの中から、なめらかなフランボワーズのガナッシュがとろり。果汁を閉じ込めた、みずみずしい潤いのあるソースのようなガナッシュで、フランボワーズの甘み・酸味・香りをダイレクトに感じます。

◆グリオット ピスターシュ

 イタリア産アマレナチェリーの果肉を加えたガナッシュと、香ばしいイタリア産ピスタチオを合わせたホワイトチョコレートガナッシュの2層構造。アマレナチェリーの果肉をかみしめるごとに広がる芳醇な香りに、ピスタチオのナッティな旨味が寄り添います。

◆カシス

 カシスの甘酸っぱい酸味とほどよい渋みのあとを、ローズの香りが追いかけてくるよう。上品にふわりと広がる繊細なローズの余韻が、ダークミルクチョコレートの味わいを華やかにしてくれます。ブルガリア産ダマスクローズのローズウォーターを使用。

◆ミルミュール

 ポーランド産ソヴァージュ栽培のブルーベリー(※)と、フランス産のブラックベリー、まろやかなミルクチョコレートが奏でる優しいハーモニーが印象的なショコラ・フレ。さり気ないハートのポイントがキュート。

※屋外の自然畑で栽培しているブルーベリー。自然の中で作るので、優しさの中にもしっかりした力強いブルーベリーの香りがあるのが特徴です。

2024.02.04(日)
文=下井美奈子