●人生経験を積み、進化した黒田昊夢が見られる最新作
――実際は3歳年上である誠役の兵頭功海さんとの共演はいかがでしたか?
台本読みで初めて会ったときに、僕が人見知りを発してしまって、目を合わすことも、喋ることもできなかったんですが、終わった後に兵頭くんから「これから宜しくね」と声をかけてくれたんです。そのときに、「この人が誠を演じるなら、すべてを受け入れられる」と思いました。
そういう意味では、現場では兵頭くんに助けられましたし、引っぱってもらうことも多かったです。よりカケルの気持ちを理解し、「どれだけカケルとして、誠たちに接することができるのか?」ということを考え抜いたうえで、撮影に臨んだので、現場で大変だったことはありません。気候的に寒かった以外は(笑)。
――「ミスターコン」の時代から知るファンの方は、本作でどのような新しい黒田さんを見られると思いますか?
正直言うと、「ミスターコン」「オオカミちゃん」の頃の僕は、めちゃくちゃやんちゃで、生意気だったと思うんですよ。でも、いろんな人と接して、人前に出ることのプロ意識を学び、経験を積んだことで、人として成長できたと思います。昔から自分を応援してくれている人には、その頃の黒田昊夢とは別人に見えるような気もします。
――本作に出演されたことによって、黒田さんが学ばれたことを教えてください、
作品の中で、同級生だった誠やスイちゃんとの絆や信頼関係がどんどん強まっていくのですが、自分の役を理解すること以外に、共演者について、共演者が演じる役について理解することの大切さも学びました。そうすれば、もう一段階、上に行けると思うんです。
2024.02.09(金)
文=くれい響
撮影=今井知佑