2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられたことを受け、大人と子どもの狭間で不安を抱える若者たちを応援すべく製作された青春映画『18歳のおとなたち』。

 本作で、映画製作に参加するひきこもりの新成人・カケルを演じたのが黒田昊夢。恋愛リアリティ番組「オオカミちゃんには騙されない」で注目されてから4年余り、台本を読んだときから魅力的に感じた役柄について語ります。


●バズっている同年代に影響を受け、「ミスターコン」に応募

――幼い頃の夢を教えてください。

 幼稚園や小学生の頃は、周りの子たちに合わせるような感じで、消防士や警察官といった職業に憧れていました。その後はサッカーや体操、水泳などの部活をやっていましたが、みんながやっているからやっているような感じで、将来に対するビジョンみたいなものは、特にありませんでした。

――そんななか、17年「高一ミスターコン2017」に自ら応募されます。

 中学3年生のとき、ライブ配信アプリMixChannel(現・ミクチャ)で、自分と同年代で可愛い子やカッコいい人がどんどん出てきて、バズっているのを見ていたら、素直にスゴいと思いつつ、嫉妬心みたいなものも芽生えてきて、「自分もこうなりたい」と思ったんです。

 それで、ファンでもあった那須泰斗くんのプロフィールを調べたときに、出場していた「ミスターコン」の存在を知り、自分を試す意味で応募することを決めました。

――それまで、街中でスカウトされるようなことはあったのですか?

 地元の山形ではありませんでしたが、仙台や東京にときどき遊びに行ったときに、声をかけられ、名刺をいただくことはありました。でも、当時は芸能のお仕事に興味はなかったので、こちらからは連絡しませんでした。

2024.02.09(金)
文=くれい響
撮影=今井知佑