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活版印刷が今でも愛されている理由がわかった気がします

「これまで名刺はいただくばかりで、作ったことはなかったのですが、素敵なデザインの名刺をいただいたりする度に憧れを感じていました。その人の体温が感じられるようなぬくもりのある名刺、素敵です」(影山さん)

 佐々木活字店では名刺の他に、ポストカードや年賀状、さまざまな印刷物の注文を受注しています。活版印刷ならではの質感ある印刷物は、かけがえのない一品です。

「活字を作るところから、実際に印刷物が出来るところまでを見て、活版印刷は手仕事と工業製品の間にあるもののように感じました。各工程で多くの人間の技術や経験が関わって、その上でオートメーション化されたところもあって、大量の印刷物が誕生する。そんなバランスが不思議でした。

 組版から名刺が出来上がるまでの微調整を見て、印刷物って文字が書かれているものだと思っていたけど、文字の凹凸や、文字と文字の間の余白にも意味があるんだなって。時代が進んでも活版印刷が愛されている理由がわかった気がします」(影山さん)

前篇「佐々木活字店」を訪ねて~活版印刷のもと、金属活字を作る
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取材協力 佐々木活字店

http://sasaki-katsuji.com/

影山優佳(かげやま・ゆうか)

2001年生まれ、東京都出身。23年7月にアイドルグループ「日向坂46」を卒業し、俳優・タレントとして多方面に活躍中。21年には『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル』で映画初出演。サッカー通としても知られ、「ABEMAスポーツタイム」のスペシャルサポーターも務める。ヒロイン役を務めるドラマ「ハコビヤ」が1月12日(金)からスタート。

『ハコビヤ』

とある街で洋食屋を営む白鳥剣(田辺誠一)。彼にはもう一つの顔がある。それは「運び屋」としての顔である。 「運び屋」と言っても、ハリウッド映画に出てくるような「運び屋」ではない。 犯罪行為にならなければ、「もの」でも「ひと」でもなんでも正確に運ぶ。それがこの運び屋のモットーである。 届け先がわからないモノや、宅配便では決して届けられない場所への運搬など、“どうしても自分では届けられないもの”を運ぶ。その依頼の裏には、この運び屋に頼まなければならない、それぞれの「事情」があり、 その「事情」をこの男なりに汲み取ったうえで「運び」を行うのだ。 全ての「運び」が終わった時、依頼人、届け先、そしてそこにかかわる人の心に少し笑顔ができる。 「もの」や「ひと」を運ぶことによって生まれる、笑いや、悲しみ、切なさ、そして温かさを伝える今までなかった新たなヒューマンドラマ。
テレビ東京 テレビ大阪 ほか/2024年1月12日スタート 毎週金曜 深夜24:52~25:23
出演:田辺誠一 影山優佳
https://www.tv-tokyo.co.jp/hakobiya/

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Column

NIPPON GRAVITY

歴史や文化、そこで生活していきた人たちの息づかいが感じられる場所、その土地の風土が感じられる場所。魅力のある場所には、人を惹きつける“重力(GRAVITY)”があります。俳優の影山優佳さんが、そんな日本全国の思わず引き寄せられるスポットへ足を運び、その驚きや感動をレポートします。

2024.01.19(金)
文=CREA編集部
写真=佐藤 亘
ヘアメイク=佐藤友梨(エムズアップ)
スタイリスト=加藤なお(ALCATROCK)