この記事の連載

 歴史や文化、そこで生活してきた人たちの息づかいが感じられる場所、その土地の風土が感じられる場所。魅力のある場所には、人を惹きつける“重力(GRAVITY)”があります。

 俳優の影山優佳さんが、そんな日本全国の思わず引き寄せられるスポットへ足を運び、その驚きや感動をレポートする新連載「NIPPON GRAVITY」。

 1回目の行先は東京都新宿区榎町。金属を鋳造して活字を作り、その活字を組んだ“活版”を用いて印刷する「活版印刷」の手法を今でも守る「佐々木活字店」を訪ねました。

前篇「佐々木活字店」を訪ねて~活版印刷のもと、金属活字を作る
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まずは、活字組版を作るために文字を選ぶ「文選」から

 活版印刷について学んだ後は、いよいよ名刺づくり。まずは、活字組版を作るために「影山優佳」の名前の文字一つひとつを膨大な活字を収めた棚から“拾って”いく「文選」をします。

「1階は金属活字の倉庫になっています。フォントのサイズ、そして部首や画数ごとに整理されていて、この中から印刷に使う活字を文字通り1個1個探して集めていって組版を作ります。正式には『文選』という名称ですが、僕らは文字を拾うといいますね」(佐々木さん)

「この1階の棚のすべてに活字がギッシリ詰まっているんですね。確かに、教えてもらいながらじゃないと、影山優佳の4文字ですら今日中に見つけられないのではないかと不安になります(笑)。文字を拾う文選を専門にされる文選工と呼ばれる職人さんがいらっしゃったのもうなずけます」(影山さん)

2024.01.19(金)
文=CREA編集部
写真=佐藤 亘
ヘアメイク=佐藤友梨(エムズアップ)
スタイリスト=加藤なお(ALCATROCK)