この記事の連載
- 佐々木活字店 #1
- 佐々木活字店 #2
歴史や文化、そこで生活してきた人たちの息づかいが感じられる場所、その土地の風土が感じられる場所。魅力のある場所には、人を惹きつける“重力(GRAVITY)”があります。
俳優の影山優佳さんが、そんな日本全国の思わず引き寄せられるスポットへ足を運び、その驚きや感動をレポートする新連載「NIPPON GRAVITY」。
1回目の行き先は東京都新宿区榎町。金属を鋳造して活字を作り、その活字を組んだ“活版”を用いて印刷する「活版印刷」の手法を今でも守る「佐々木活字店」を訪ねました。
》後篇「佐々木活字店」を訪ねて~活版印刷で名刺づくり
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日本でも数少ない金属活字を作る「佐々木活字店」
「活版印刷というのは、簡単にいうと活字を並べた“活字組版”(活版)を使ってする印刷のこと。今ではオフセット印刷という印刷技法が主流ですが、平成の初期までは活版印刷がほとんどでした。活版で直接紙に圧をかけて印刷するので、文字もきれいに出ますし、風合いがそれぞれ異なることもあって、今ではアーティストやデザイナーの方に人気です」
教えてくれたのは「佐々木活字店」の代表取締役、佐々木勝之さん。佐々木活字店の創業は1917年。元々は活字そのものを作る活字店から出発し、昭和50年代から印刷も請け負うようになりました。活字を鋳造できる工房は日本でも数少なく、印刷文化の守り手としても貴重な存在で、700万字を超える活字を所有しているといいます。
2024.01.19(金)
文=CREA編集部
写真=佐藤 亘
ヘアメイク=佐藤友梨(エムズアップ)
スタイリスト=加藤なお(ALCATROCK)