動物ドキュメンタリーのような親子クジラのやりとりを目撃

 足の下に広がる青一色の世界の中、2頭は寄り添って悠然と泳いでいます。母親はまるでダンプカーのように巨大で、視界いっぱいに迫ってくるよう。

 クジラたちが通り過ぎていったら、船に戻ってひと休み。ボートで海を眺めながら、しばしのクルーズ気分です。

 そしてふたたびインストラクターがクジラを発見し、「準備しましょう!」の合図で全員がスタンバイ。この日はこの一連の動きを10回以上は繰り返した気がします。

 毎回、親子クジラの美しい光景に感動しまくっていましたが、いちばん印象に残っているのは、やんちゃな子クジラと母クジラの攻防戦。

 深場にいる子クジラは人がいる水面へ上がりたい。けれど、母クジラはそれを阻止したい。我が子をアゴの下で押さえて、どうにか水面へ上がらせまいとがんばります。

 子クジラはしばらく悪戦苦闘したのち、するりと母親のカラダのわきをすり抜けて水面へ。「仕方ないわね」とあきらめたような母クジラ。そんな動物ドキュメンタリーのような親子のやりとりを、目撃できるとは。

 近年、日本においてもホエールウォッチングやホエールスイムがクジラたちに及ぼす影響について、調査が始められたそう。クジラと人、どちらにとっても心地よい関係でいるためのヒントが見つかるかも。注視していきたいところです。

チービシ

●アクセス 沖縄本島の那覇で開催される1日ツアー。那覇の港から約20分

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2023.03.25(土)
文・撮影=古関千恵子