具体的には次の3つの分散を心がけるようにしましょう
1.資産クラスの分散
資産クラスの分散とは、株式や債券などの特徴の異なる金融資産を組み合わせるということです。一般的に景気回復時には株式の調子がよく、景気後退時には債券の調子がよいといわれています。景気の波に合わせて資産を切り替えていければよいのですが、仕事を持っている女性にとって常にマーケットを観察することは至難の技です。そこで、あらかじめ両方をバランスよく持っておくのがベターなのです。
2.地域の分散
地域の分散とは、国内、海外など複数の地域の金融商品を組み合わせるということです。たとえば、日本株式の調子が悪いときも、外国株式の調子はそれほど悪くなければ資産全体ではバランスが取れます。
3.時間の分散
資産を購入するタイミングを何度かに分けることにより、高値で一気に買ってしまうという失敗を避けることができます。積み立てをする場合は、毎月一定額で買い付けを行うために、価格が低いときにはたくさん購入できるという効果もあります。
投資信託を購入したいという場合は、証券会社や銀行などを通じて購入をします。その都度購入する方法と、毎月一定額を積み立てる方法があります。預けたお金は信託銀行で保全されているために、証券会社が倒産した場合も守られているので安心です。
運用を始める際に気をつけたいことは、余裕資金で長期保有を心がけることです。また、最初は元本の変動が比較的安定している日本債券型の投資信託から始めるという方法もあります。私も最初はMMF(マネー・マネジメント・ファンド)の積み立てを銀行で始めました。いきなり冷たいプールに飛び込むのではなく、足下から少しずつ慣らしていくことをおすすめします。
Column
花輪陽子の「大人のマネー塾」
大人の女性なら知っておきたいマネーの知識を、普通のOLからファイナンシャル・プランナー(FP)になった、花輪さんが教えます!
2013.05.26(日)
text:Yoko Hanawa
photograph:Rido / Shutterstock.com