マイホームを買うなら、マンションと戸建てとどちらがよいのでしょうか。今回はマンションと戸建てのメリット・デメリットを一緒に考えていきましょう。

 まず、マンションと戸建てとでは購入費用はどれくらい違うのでしょうか。「フラット35」利用者調査報告・平成24年度版によると、マンションの全国平均は約3,758万円(首都圏の場合は約4,136万円)、土地付き注文住宅の全国平均は約3,562万円(首都圏の場合は約4,270万円)と、それほど値段の差はありません。購入時に住宅価格以外にかかるお金として、一般に戸建てのほうが火災保険料は高くなります。また、水道加入負担金などが発生します。

 その後の維持費はどうでしょうか。マンションの場合、管理費、修繕積立金がかかり、戸建てに比べて維持費が高くなります。例えば、管理費、修繕積立金が月2万円だとすると、30年間で720万円もかかります。そのため、購入費用はそれほど変わらないのですが、トータルではマンションのほうがコストがかさむことが多いのです。ただし、戸建ての場合も修繕に同程度のお金がかかることもあります。

 コスト以外のそれぞれの特長も考えてみましょう。マンションの場合のメリットは管理・メンテナンスやゴミ出しが楽、セキュリティーがしっかりしているなどの利点があります。また、戸建てと比べて立地がよい場合が多いでしょう。戸建てと比べると賃貸に出したり、転売もしやすいです。戸建てのメリットとしては土地を所有することができるので建て替えなどが自由にできる、駐車場代がかからないといったことが挙げられます。

2014.10.06(月)
文=花輪陽子
写真=Andrei Shumskiys(shutterstock)