前回に引き続き、ケース別でマイホーム購入時の予算立てと注意点についてお伝えします。今回は子育て前のDINKS(ダブルインカムノーキッズ)カップルがマイホームを購入する上での注意点についてみていきましょう。
例えば、夫婦共働きで子育て前のBさんカップルのケース。夫の年収は500万円、妻(Bさん)の年収は400万円、貯蓄額600万円と現在は不自由のない暮らしをしています。
Bさんカップル (30歳) 会社員
・夫 年収500万円、妻 年収400万円
・貯蓄額600万円
・夫婦のみ
・都心の賃貸マンションに2人暮らし
・毎月の家賃は15万円
・将来的に子どもは欲しいと思っている
実は子育て前カップルがマイホームを購入する際には思わぬ落とし穴があるのです。妻の妊娠を機にマイホーム取得を決めるカップルが多いのですが、実はここに危ない落とし穴が潜んでいるのです。
まず、ひとつ目にカップルの収入減があります。出産を機に、約6割の女性が仕事を退職するというデータもありますが、夫婦の働き方は変動しやすいものです。できる限り早く復帰すると宣言していた女性も、子どもが産まれてみると気が変わり、専業主婦に転身することもよくあります。妻の収入も見込んだ予算の物件を購入していると、とたんに家計が苦しくなってしまいます。
また、共働きを継続する場合も、産休・育休・時短勤務中は収入が減ります。加えて子どもにかかるお金と保育費が発生します。これまで2人分だった生活費が3人分(幼少期は0.5人分程度)以上になるのですから、当然支出は急増します。子どもにかかるお金が発生し、家計支出が増えることがふたつ目の落とし穴です。
2014.08.31(日)
文=花輪陽子
写真=Syda Productions(shutterstock)