前回はマイホームの資金計画についてお伝えしました。資金計画が立ったら、次は物件選びですね。マイホーム購入には多くのお金を費やしますから、価値あるものを選びたいものです。ただ、一生の住処にするつもりで買う人も多いですが、長い人生、転職や子どもの進路による引っ越しなど、いつ住み替えが必要になるかわかりません。人生に変化が訪れたときに、売却したり賃貸に出したりすることも考慮に入れながら物件を選びましょう。

 まず、物件を選ぶときに最優先に考えたいのは「場所」です。部屋の間取りや設備などはのちのち変更が可能ですが、場所は変えられないからです。どんな立地の物件を選ぶかによって、日常生活のしやすさや売却や賃貸に出すことが必要になったときの流動性が違ってきます。

 基本的には以下のような項目に該当する物件は立地条件がいいといえるでしょう。

●徒歩10分圏内に、駅やスーパーがある
●医療施設や学校が近い
●自治体の医療や教育のサービスが充実している
●ハザードマップで地震の影響を受けにくいと想定される地域である

 この他にも、ポイントはいろいろとあります。もちろん、通勤や通学に便利であるかなど、自分や家族の生活にとって便利かどうかも重要なポイントですね。

 次に、マンションと一戸建てではどちらを選んだらよいでしょう。一般的にマンションは駅の近くに建てられることが多く、利便性にすぐれています。また、鍵ひとつで出かけられる便利さもマンションの魅力といえるでしょう。

 一方、一戸建ては駅から少し離れた、静かで落ち着いた住宅地に建てられることが多く、マンションに比べると環境が良いことが多いです。また、窓が多いので風通しや採光にすぐれていますし、間取りを自由に変更しやすいことも良い点として挙げられるでしょう。

 どちらも一長一短があるのですが、同じ立地や広さの場合、一般的には一戸建てのほうが価格は高くなります。なぜなら、マンションと一戸建てでは、土地の持ち分が違うからです。マンションは居住者で土地を共有する形になりますが、一戸建ての場合はひとりで所有することになります。その分、一戸建てのほうが価格は高くなるのです。

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2013.03.24(日)