コロナ禍で生じたストレスが原因か、はたまた加齢によるものか。あなたの周りでも、「寝つきが悪くなった」、「夜中に目が覚める」、「熟睡感がなく、起きた瞬間から疲れている」といった、眠りに関する不調を最近よく耳にしませんか?

 そこで、『月曜断食』の著者で、中医学ダイエット専門鍼灸院「Harriet」代表の関口 賢先生に、東洋医学の観点から眠りについて解説していただくとともに、眠りとダイエットの関係、そして、3大タイプ別の不眠解消法&ツボケアについて教えていただきます!

第1回「不眠には3タイプがある」
第2回「イライラ不眠解消法」
第3回「モヤモヤ不眠解消法」
第4回「ダルおも不眠解消法」


●「イライラ不眠」セルフケアのツボ「失眠」

 スッと眠りに入れるけど、夜中に何度も目が覚めてしまう。このタイプを「イライラ不眠」と名付けました。なぜなら、日中にイライラしていることが多いから。何のひねりもありません(笑)。

 「失眠」はその名が示す通り、失われている良好な睡眠を取り戻したいときにケアしたいツボ。たかぶった神経を落ち着かせて、眠りに入りやすい状態を整えます。

【ツボの探し方】

 かかとのふくらみの中央。

【ツボの押し方→お灸or叩く】

 「失眠」は“百叩きのツボ”といわれ、昔からよく知られているツボです。第二の心臓と称される足裏を100回くらい叩くと、体の調子がよくなるとされていました。

●「イライラ不眠」家族ケアのツボ「百会」

 「百会」は、ツボの通り道である経絡が複数会うところ、という意味。頭に上った気を下げて、自律神経のバランスを整え、心を落ち着かせてくれます。

【ツボの探し方】

 眉間からまっすぐ伸びたラインと、左右の耳を結ぶ線が交わるところ。少し凹んでいる場所を探しましょう。

【ツボの押し方→仰向けになる】

 ソファなどに仰向けになって百会を優しく押してもらいましょう。

 指だと強く押しすぎてしまうことがあるので、つまようじを3〜5本くらい輪ゴムで束ね、軽い力でトントントントンと小刻みにリズムよく、30〜50回くらい刺激します。

2021.04.24(土)
文=今富夕起
イラスト=押本達希
写真=深野未季
ツボ指導&モデル=尾下瑞姫