イタリア・フィレンツェ発のラグジュアリーフレグランスメゾン、DR.VRANJES FIRENZE(ドットール・ヴラニエス フィレンツェ)が、新作オードパルファムコレクション「FIRENZE IN TRANSLATION」を発表した。その舞台はファッションウィークで賑わうミラノ。街を象徴するトラムを貸し切った会場は、足を踏み入れた瞬間から香りの小旅行が始まる特別な空間だった。

 小旅行の参加者は、世界各国から集まったプレス関係者たち。車内に並んだ8種から気分に寄り添うフレグランスを選び、窓外に流れる街並みと重ね合わせながら五感を満たす体験を楽しんだ。

 1983年に創業、フィレンツェの伝統的な調香文化を芸術の域へと高めてきた同ブランド。ルームフレグランスでは知られているが、オードパルファムは新たな挑戦である。が、ともに背景にあるのは“言葉を感情に、感情を香りに変える”というブランドの哲学。それが“感情と香りを味わいながら旅する”というトラムの小旅行として体現されたというわけだ。

 コレクションは、直訳できないイタリア語の豊かな感情に着想を得て、朝から夜まで一日の情景を映す8つの香りで構成されている。〈マットゥティーノMattutino〉からは、早朝の澄んだ空気を思わせるジンジャーとサンダルウッドが軽やかに広がり、目覚めの一歩を促す。真夏の午後、木陰でひと息つくような〈メリッジャーレMeriggiare〉から漂うのは、リンデンフラワーと蜜蝋の柔らかさ。〈カポジーロCapogiro〉はベルガモットやサイプレスのシャープな香りがトスカーナ地方の大自然を彷彿とさせる。“花びらに満ちた”という造語の〈ペタローゾPetaloso〉をまとうと、薔薇が咲き誇る庭園にいるような感覚に。

 そして〈イントリーゴIntrigo〉は、トスカーナレザーのスモーキーな奥行きある香りとローズの優雅さで夕暮れの切なさを表現。柑橘とシダーウッドの〈ティンティンニーオTintinnio〉は日が沈みかけた頃をイメージさせるムーディな香り。仲間とグラスを交わすシャンパンの音が聞こえてきそうだ。やがて〈キアロスクーロChiaroscuro〉のナツメグやラベンダーが夜の始まりを告げ、ダークチェリー×ラム×カカオの〈ノッテテンポNottetempo〉が神秘的な夢の世界へと誘う。

 時間とともに香りを移ろわせる習慣がイタリアでは広がっているとか。香りは“いくつかを重ね、心の揺らぎを映す”時代へ。そんな新しいカルチャーが毎日をもっと自由に、もっと豊かにしてくれるーートラムの小旅行がそれを確信させてくれた。

FIRENZE IN TRANSLATION

100ml:31,900円
40ml:15,400円  15ml:8,800円(8種類共通)
ディスカバリーキット(1.5mlサイズ8種類セット):8,800 円/
すべてDR.VRANJES FIRENZE(ドットール・ヴラニエス フィレンツェ)
DRVRANJES.JP

※「Dr. Vranjes Omotesando〈表参道店〉」10/30オープン。
渋谷区神宮前6-31-15 マンション31 1F TEL03-6427-2780