美しい輝きに、ほっとしたり、励まされたり、日々の生活の中で、心の奥にそっと寄り添ってくれるジュエリー。頑張る自分へのご褒美にしたい輝きを、ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんがナビゲート。


FOPE

「FLEX’IT」リング

フォッペのアイコニックなメッシュチェーンを再解釈した、ゴールドと石が輝くリング。「FLEX’IT」コレクションは、極小のK18ゴールドのスプリングを用いて伸縮性を持たせるという、フォッペが特許を取得している独自の技術を採用。フレキシブルなサイズ感で、つける指を替えて楽しめるのも魅力。「リングの太さや石の有無などバリエーション豊かに揃っているので、自分のスタイルに合う輝きを見つけて」 
リング「FLEX’IT」右から:(RG×ダイヤモンド)280,500円、(RG×ブラックダイヤモンド)228,800円、(YG×エメラルド)311,300円、(WG×ルビー)266,200円、(WG×ブルーサファイア)266,200円/フォッペ(フォッペジャパン)
フォッペのアイコニックなメッシュチェーンを再解釈した、ゴールドと石が輝くリング。「FLEX’IT」コレクションは、極小のK18ゴールドのスプリングを用いて伸縮性を持たせるという、フォッペが特許を取得している独自の技術を採用。フレキシブルなサイズ感で、つける指を替えて楽しめるのも魅力。「リングの太さや石の有無などバリエーション豊かに揃っているので、自分のスタイルに合う輝きを見つけて」 
リング「FLEX’IT」右から:(RG×ダイヤモンド)280,500円、(RG×ブラックダイヤモンド)228,800円、(YG×エメラルド)311,300円、(WG×ルビー)266,200円、(WG×ブルーサファイア)266,200円/フォッペ(フォッペジャパン)

 30代でイタリアのフィレンツェに遊学し、帰国後にジュエリースタイリストとしてのキャリアをスタートした私。日本で仕事をしながらも、イタリア・ヴィチェンツァで行われるジュエリーフェアに足繁く通い、最新のジュエリートレンドや新進ブランドをチェックしてきました。

 今回ご紹介する「FOPE(フォッペ)」は、私にとって馴染みの深いヴィチェンツァ生まれのジュエリーブランド。1929年にFOPEの前身となる金細工工房が開設されて以来、4世代にわたり受け継がれてきた、家族経営のブランドです。60年に社名を「FOPE」とし、スイスの主要な高級ブランド向けのゴールド製の時計用ブレスレットを製作する傍ら、多彩なオリジナルのゴールドメッシュチェーンを開発し、柔軟性のあるブレスレットの開発にも挑戦。2007年には、メッシュリンクの内部に小さなK18ゴールドスプリングを組み込むことでチェーンに伸縮性を持たせる「FLEX’IT」を誕生させ、特許を取得。以来、ブランドを代表するベストセラーとなりました。

 私が「FOPE」と出会ったのは、銀座に旗艦店がオープンした23年のこと。伸縮性のあるウエアラブルなメッシュのゴールドジュエリーに一目惚れし、バングルとリングを購入したのです。つけ心地のいい丸みを帯びたフォルムや、洋服に程よい華やぎを添えるボリューム感、フラットな地金よりもキズが目立ちにくいことなどが今の私のスタイルにフィットし、普段使いのジュエリーとして愛用しています。フレキシブルなので、リングはつける指を替えて楽しめ、バングルは金具レスで、スッと手を通すだけで装着できるのが魅力。デザインが主張しすぎず、レイヤードにも重宝しています。

 実は、昨年ヴィチェンツァにある工房で、実際にジュエリーを作る工程を見る機会をいただいたのです。特別に設計された最先端の機械を使用し、高度な訓練を受けた職人たちがデザイン・製造・仕上げ・発送までを一貫して行うのを目の当たりにしたことで、「FOPE」への愛着は一層深いものとなりました。

 私は、ジュエリーにおいて大事なことのひとつは、身につける頻度だと思っています。多少高額でも、毎日身につけるなら投資する価値がありますよね? 今の私にとって「FOPE」は、気兼ねなくデイリ一に楽しめる等身大の輝きなのです。

フォッペジャパン

電話番号 03-6278-7125

伊藤美佐季(いとう みさき)

ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を生かしたスタイリングは、女性誌のほか多くの俳優からも支持が厚い。著書に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)。
Instagram @jewelryconcierge_m

*記事中のWG=ホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、RG=ローズゴールドを表します。

Column

伊藤美佐季のSource of yourself

ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。

2025.09.07(日)
Styling=Misaki Ito
Photograph=Ayumu Yoshida
Edit & Text=Miwako Yuzawa

CREA 2025年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

「誰にも聞けない、からだと性の話。」

CREA 2025年秋号

「誰にも聞けない、からだと性の話。」

定価980円