今年も、50名以上の贈りもの上手な皆さんにお気に入りのアイテムやセレクトのコツを伺いました。おいしいものから日々を豊かにしてくれる雑貨、憧れのファッションアイテムまで600点以上が勢揃い! 「CREA」2025年冬号より一部をご紹介します。
CREA 2025年冬号
『贈りものバイブル』
定価980円
美しい輝きに、ほっとしたり、励まされたり、日々の生活の中で、心の奥にそっと寄り添ってくれるジュエリー。今回は、毎日頑張る自分へのご褒美にしたい輝きを、ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんがナビゲート。心に響くキーワードごとに、自分をエンパワーメントしてくれる煌めきをセレクトした。
輪郭を形作るもの
「風の時代」と言われる今、社会の価値観が大きく変化しているなと感じています。
5年先がどんな世の中になっているのかさえ、予想がつかなくなっていますよね。私自身も、今の自分でいいのか、この先どう生きていったらいいのか不安に襲われることもたびたびですし、日々の仕事に追われ、疲れすぎてネガティブになることも。
でも、不安を受け入れながら、一歩ずつ歩んでいくしかない……そんなとき、私に力をくれるのがジュエリー。私にとっての輝きは、いつも傍らにいてくれる味方のような存在なのです。
直接肌にのせるジュエリーは五感に訴えるものだと思います。私の場合は、疲れている時いい香りに癒されるように、ピンクゴールドの優しい光にほっと和んだり、いつも身につけている、スネークをモチーフにしたブシュロンの「セルパンボエム」のブレスレットをすると勇気が湧いてくるような気がしたり。
緑の色石がついたリングは、不安な時にそっと石に触れると、心が凪いでくるのを感じます。そんな風に、毎日の心模様に効くジュエリーを買うことは、自分への最高のご褒美だと思うのです。
ジュエリーはとても高額なので、購入するのに勇気がいりますよね? しかし、この先長く愛用することができますし、身につけるたびに、ポジティブな気持ちになれたり、華やいで見えたりすることを考えると、十分「元がとれる」アイテム。
何より、スタイリストとして、誰しもがジュエリーを身につけた瞬間にパッと顔が輝くのを間近で見てきたので、ジュエリーはつける人に喜びと自信を授けてくれると確信しています。
自分の機嫌をとってあげられるのは自分しかいません。毎日幸せを感じながら過ごすために何があるといいのか? その選択肢のひとつにジュエリーがあるといいなと思います。
伊藤美佐季さんより
“疲れているとき、不安なとき……気持ちに寄り添う輝きがあるといい。
見て、触れて、ちょっと元気になれる。
自分へのご褒美に贈りたいのは、日々の生活の中で、そっと心を灯してくれるジュエリー”
2025.01.13(月)
Text&Edit=Miwako Yuzawa
Photographs=Daehyun Im
Styling=Misaki Ito