#04「イチジクと生ハムのクロスティーニ」の作り方

 夏の人気フルーツ、イチジク。

 家庭でも、ジェラートやジャム、タルトにしたりして、多くのイタリア人が毎年楽しみにしているフルーツのひとつです。

 道路沿いや林などにも自生していて、車から降りて夢中で採っている人を、この時期よく見かけます。

 イタリアのイチジクは、日本のイチジクよりも小ぶりで味が濃く、糖度が高いのが特徴です。

 なので、メロン同様に塩気の強い生ハムと合わせたり、特にトスカーナ地方だと、ペコリーノという羊のチーズにイチジクのジャムという最強の組み合わせがあり、これは夏のトスカーナでぜひ食べてほしいメニューです。

 今回は、生ハムと旬のイチジクを使ったクロスティーニをご紹介します。

 お好きなワインに、ぜひ合わせてみてください!

■材料(2人分)

・バゲット:4~5cm
・イチジク:1個
・生ハム:2枚
・ピンクペッパー:5粒
・オリーブオイル:小さじ1

■作り方[所要時間:10分]

(1) バゲットは約1センチ幅に切り、トーストする。

(2) イチジクは皮をむいてスライスする。生ハムは半分に切る。

(3) バゲットの上にイチジクをのせ、その上に生ハムを軽く丸めるようにしてのせる。

(4) (3)にピンクペッパーを指で潰しながらかけ、さらにオリーブオイルを回しがける。

★Point

生ハムの大きさは好みで調整してください。大きい場合は、半分に切り、小さければお一人1枚使ってください。

#05「マスカルポーネチーズとバルサミコ漬けブルーベリーのクロスティーニ」の作り方

 クロスティーニでよく使われるのが、チーズ。

 リコッタチーズや、マスカルポーネなど、イタリアはクリーム状のチーズの種類も多いので、クロスティーニのバリエーションが豊富。

 日本でも比較的簡単に手に入るマスカルポーネチーズを使って、ちょっと甘い大人のクロスティーニを作ります。

 甘みのあるマスカルポーネチーズですが、ブルーベリーをバルサミコ酢につけることで、ぐぐっと大人っぽい味になるので、ワインのおともにもおすすめです。

■材料(2人分)

・バゲット:4~5cm
・マスカルポーネチーズ:大さじ4程度
・ブルーベリー:20粒
・バルサミコ酢:大さじ2強
・はちみつ:小さじ1
・ミントの葉:3~4枚

■作り方[所要時間:40分]

(1) バゲットは約1センチ幅に切り、トーストする。

(2) 小さいボウルにブルーベリー、バルサミコ酢、はちみつを入れ、約30分漬け込む。※ブルーベリーが大きい場合は、適宜バルサミコ酢、はちみつを足して全体が浸かるようにする

(3) バゲットにマスカルポーネチーズを塗り、その上に(2)をのせ、ミントの葉をトッピングする。

★Point

時間があれば、ブルーベリーは30分以上漬けてもOK。
はちみつの量は好みで調整してください。

齊藤奈津子(さいとう なつこ)

イタリア料理研究家。TVディレクターとして様々なジャンルのテレビ番組を制作するうちにイタリア料理の素晴らしさに目覚め、2009年、イタリア料理研究家1級を取得し、翌年イタリアのフィレンツェへ料理留学。帰国後、イタリア各州の郷土料理を紹介する「イタリア家庭料理教室180℃」を開業。イタリアの食文化、そしてチョコレートを広める活動を続けている。インスタ:@natsukosaito0104

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2020.08.13(木)
文=齊藤奈津子
撮影=佐藤 亘