気温も上がりムシムシしてくると、食べてからだの中から冷ましたくなるもの。
今回紹介する涼を呼ぶ麺は、一見ひねりが効いているようで、実は直球のおいしさ。必食です!
澄まし処 お料理 ふくぼくの
「涼し麺Aセット」
●推薦人:
渡辺P紀子さん
![涼し麺Aセット 1,200円(税別)。今日の小鉢は冷や奴。この豆腐が格別の旨さ。器もいい。麺が入っているのは漆器。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/5/-/img_e557247ca809e1b0b30e1fe6e68bfc81107402.jpg)
六本木ヒルズなんて久しく行ってないなぁ、なんて方、ウエストウォークの5階に行ってみてください。こーんなにお店ができていたのかとびっくりするはず。
その中でも異彩を放っているのが、ここ〈ふくぼく〉です。澄まし処って何だろう。まずは中へ。
![](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/0/-/img_e0c42ba0efe3ddd431807f27d33f4083119125.jpg)
![](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/9/-/img_791813915e4f53207c1f2c7e5345b0a487408.jpg)
まるで、小料理屋のような内観。昼間は麺中心のランチセットで賑わいますが、夜はがらりと変わって、おいしいおつまみと料理、そして〆には麺、の和食店になっています。
メインの澄まし麺は、余分なものを削ぎ落としたピュアでシンプルな味わい。スープは、昆布と鰹節、いりこでとったお出汁に塩だけで調味。
麺はラーメンとも蕎麦とも素麺とも違う、さらりスッキリ系。この独特の麺を用いた夏限定の麺が「涼し麺」です。
![大充実のアラカルト・メニューから。お酒が進むものばかり。 和牛のせいろ蒸し 1,800円(税別)。京壬生菜の上に牛肉が。ぽん酢でいただく。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/c/-/img_2ce6fc21ff86fad264e306b56ffb1de0173268.jpg)
ごま油と特製醤油を絡めた麺に、お出汁を少量加えたものですが、冷たすぎず、フランス料理でいうところのティエド(生温かい)に近い状態。お出汁と混ぜながらつるりと食べ進めます。
途中、お供のネギや海苔を加えるだけでなく、卓上に置かれた「味変」用の黒胡椒、胡麻油、特製醤油、昆布酢、山椒醤といった調味料をちょいちょい加えてみて。
![万願寺唐辛子の蟹射込み揚げは夜のコースの一品。ズワイ蟹を詰めて、天ぷらに。おなかにするっと収まります。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/8/-/img_781ca1313486dc7052e1243156fda900142814.jpg)
セットはいろいろありますが、一番シンプルなセットにつくのが、名物鴨だしご飯。
こちらは、昆布と鰹節、鴨でとった出汁に米、ゴボウ、人参、干し椎茸、鴨そぼろ、そして隠し味に鴨油も加えて炊き込んだもの。これまた、箸が止まりません。
やっぱり、ここはいいお店。
澄まし処 お料理 ふくぼく
所在地 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワーウェストウォーク5F
電話番号 03-5413-2989
営業時間 ランチ 11:00~15:00、ディナー 17:30(土・日曜・祝日 17:00)~23:00、フード 21:30(L.O.)/ドリンク 22:00(L.O.)
定休日 無休
価格 1,200円~
カード 利用可
席数 25席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※ランチセットはBセット(麺+羽釜ご飯+麺のおとも三点盛+副菜一皿) 1,500円もいい。ディナーは税・サ別。酒肴コース 3,800円~ふくぼくコース 9,800円。アラカルトも多数。
2019.07.16(火)
Text=Michiko P Watanabe
Photographs=Wataru Sato
CREA 2019年8・9月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。