うだる暑さにほっとひと息、涼をよぶかき氷。年間通じて味わえるお店が増えたものの、この時期は体への沁みかたが違います。グルメの達人が、ふんわり削った氷に自家製シロップが自慢の1軒をご紹介!
和kitchen かんな「若葉」
◎推薦人:小宮山雄飛さん
![「若葉」950円(税込)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/4/-/img_f46e416611097648d337512cc16a3a54119323.jpg)
せこい人を指して「器が小さいやつ」なんて言いますよね。人間の器というのはやはり大きい方がいいんでしょう。そりゃーそうですよね、ちょっとやそっとのトラブルなど全て受けとめるくらいの、大きな器の男に僕もなりたいものです。
しかし! これがかき氷の世界となると、また違ってくるのです。器の大きさは関係ないのです、いやむしろ器が小さいほうがいいくらいなのです。
考えてみてください、大きな器に氷もシロップもちょこんとなんて、全然おいしくなさそうだし、そもそも損した気になりますよね。むしろ小さな器にどか〜んとかき氷と、これでもか! とばかりのシロップがかかってたほうがそそられますよね。
ということでお勧めしたい器の小さなお店がこちら(褒め言葉ですよ!)。
![さっぱりとしたキウイとヨーグルト風味のソースがかかり、マスカルポーネチーズをのせた「裏BC」950円(税込)も人気。「BC」は“番長”の略だそうで表の「BC」はソースがいちご。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/d/-/img_fde98d0e05f94c81bbfaa3d48df2c8ab155537.jpg)
小さなガラスの器の上に、ラグビーボールのようなかき氷がどか〜んと見事に盛られていて、これがもう芸術品のようなのです。一体どうやったらこんな風に盛り付けられるのか不思議です。
そしてこんな形を保っているのだからさぞや硬い氷なのかなと思うと、全く逆で、口に入れるとふんわりと柔らかい実に上質な氷なのです。
さらにかかっているソースがまたおいしくて、あえて粒感が残るようにしているという手作りのいちごソースと、ほろ苦い大人の抹茶ソースを交互に食べると、永遠に食べ続けられるかき氷ループにハマってしまいます。
器は小さく、中身はデカく、かき氷はこうありたいものです、はい。
![「鮭の玄米塩麴漬焼き」1,200円(税込)。ご飯は玄米も選べる。ランチ定食はほかにフライや手打ち二八蕎麦、餃子などがあり、ランチ後にかき氷を楽しむ人も多い。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/8/-/img_78ea5b1a4c6d3a6f161047eb6b3524f1170212.jpg)
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和kitchen かんな
所在地 東京都世田谷区下馬2-43-11-2F
電話番号 03-6453-2737
営業時間 11:00~18:30(L.O.)、ランチ 11:00~15:00(L.O.)
価格 600円~
定休日 水曜
カード 利用可
席数 30席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
http://kanna-kakigori.jp/
※ランチ定食は現在お休み。例年9月末から再開しますが、詳細はHPを参照してください。おうちで本格かき氷シロップの通販もスタート!
●紹介してくれたのは……
小宮山雄飛(こみやま ゆうひ)さん
ホフディランのVo&Key担当。渋谷観光大使兼クリエイティブアンバサダー。うまいものに精通し、音楽界のグルメ番長の異名を持つ。レモンライス専門店〈Lemon Rice TOKYO〉を手がけ、2019年8月には『レモンライス レシピブック』を発売。http://hoff.jp/
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Column
今月のおいしいもの「よかったら、行ってみて」
ホフディランのボーカルにしてうまいものに精通する小宮山雄飛さん、お肉博士ふぉーりんでぶはっしーさん、食中心のライター兼編集者渡辺P紀子さんの持ち回りで、おいしいものを紹介してくれます。
2020.08.18(火)
文=小宮山雄飛
撮影=佐藤 亘
CREA 2020年9・10月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。