うだる暑さにほっとひと息、涼をよぶかき氷。年間通じて味わえるお店が増えたものの、この時期は体への沁みかたが違います。グルメの達人が、ふんわり削った氷に自家製シロップが自慢の1軒へとご案内!
甘寛「宇治金時」
◎推薦人:渡辺P紀子さん

いよいよ、かき氷がおいしい季節になりました。かき氷をいろいろ試したいと思っている人も多いのでは?
入り口がちょっとわかりにくいかもですが、狭い階段を上がった2階にあるこちら、四季を問わず、かき氷がいただける。その数、何と10種類。
練乳、宇治金時といったスタンダードはもちろん、番茶レモンティー、番茶ミルクティーなんてユニークなものも。

さらに、特上抹茶ティラミスやいちごチーズケーキ、メロンクリームなど、マスカルポーネクリームがたっぷりかかったゴージャス&かわいらしい“いまどき”かき氷も用意されている。
ソースも練乳も、もちろんあんこも自家製。ご主人自ら、心を込めて丁寧に作っています。
実はこの店のご主人は、京都で行列が絶えない大人気の甘味どころで修業し、東京店の開店から閉店まで店長を務めたかた。ぷるんつるんの本物のわらび餅がいただけるのだ。

現在、本物のわらび粉は超稀少。黒蜜もおいしいけど、焙煎違いをブレンドしたというきなこが、香り高くてまたおいしい。暑い日はまずかき氷を食べて、いったん落ち着いてから、このわらび餅を食べよう。
それから、わらび餅、はったい粉入り白玉、アイス2種と、〈甘寛〉名物オールスターが入った、ぱふぇもおすすめ。大満足、間違いなし。
メニューを見ると、目移り必至。かき氷以外も、あれこれ頼みたくなりますよ。
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甘寛(あまひろ)
所在地 東京都世田谷区北沢2-9-24 博雅ビル2F
電話番号 03-6804-9287
営業時間 12:00~20:00
価格 1,000円~
定休日 月曜(祝日の場合は営業、翌火曜休)
カード 利用可
席数 12席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
Twitter @ama_hiro19
※「かき氷」900円~、「あいすくりーむ」500円、「あいすくりーむぜんざい」850円、「あんみつ」880円などなど。暑くなると行列必至
●紹介してくれたのは……
渡辺P紀子(わたなべPみちこ)さん
食中心のライター&編集者。常に気分は「家政婦は見た!」。人が見ていないところを“のぞき見”的に取材したいタチ。でもホントは、取材だけして原稿を書かなくて済むならどんなに幸せかと、いつも夢見ている。「それは仕事ではない」と人には言われるが。
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Column
今月のおいしいもの「よかったら、行ってみて」
ホフディランのボーカルにしてうまいものに精通する小宮山雄飛さん、お肉博士ふぉーりんでぶはっしーさん、食中心のライター兼編集者渡辺P紀子さんの持ち回りで、おいしいものを紹介してくれます。
2020.08.17(月)
文=渡辺P紀子
撮影=佐藤 亘
CREA 2020年9・10月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。