ご飯に汁もの、メインのおかずに副菜が揃った定食は、見た目はもちろん食後の満足感もひとしお。
今回は、各店のこだわりがギュッと詰まった、とっておきの和のランチをご紹介します。
芝濱の
「鯛尽くし」
●推薦人:
フォーリンデブはっしーさん

鯛といえば縁起もよく、お祝いの席に欠かせない、言わずと知れた高級魚。
そんな鯛がいろんな調理法で、しかもとってもリーズナブルに味わえるのが、今回ご紹介する「芝濱」の鯛尽くしです。
写真はひとつの折敷に並べてみましたが、実は一品ずつ順に出てくるコース仕立てなんです。
茶碗蒸しからスタートして、お造り、蓋物(あら汁)、塩焼き、そして〆の天茶まででひと揃い。
ランチタイムにそれぞれの料理がいちばんいい状態で、順を追って目の前に並ぶという贅沢な時間が過ごせます。
料理に使われている鯛は、ご主人の岡村徹さんが毎朝豊洲市場に出向いて仕入れる真鯛。
朝じめの鯛のお造りは、プリッと弾力がありながら、鯛ならではのねっとりとした旨みが滲みでてきて、感涙もののおいしさです。

シャモの卵を使った茶碗蒸しの出汁や銀あん、天茶にかける出汁も、鯛の中骨からとった滋味深い出汁を使っています。
あら汁では鯛の頭を、焼物では鯛の身の凝縮した旨みを堪能。〆の天茶は、鯛の天ぷらを炭火で炙り、クルミダレが添えられています。
文字通りの鯛尽くしで、すべてが文句なしの、デブリシャス!

魚料理は単に鮮度のいいものを仕入れれば誰でも作れると思われがちですが、決してそんなことはなく、和食の技術が結集してこそのもの。
こちらではそれが実感できます。ランチタイムは個室料金もかからないので、会食やお祝い事にももってこいの稀なお店です。

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芝濱
(しばはま)
所在地 東京都中央区銀座8-12-5 峯田ビルB1
電話番号 03-6278-0488
営業時間 ランチ12:00~14:00、ディナー18:00~22:00
定休日 日曜、祝日
価格 ランチ 2,000円~/ディナー 8,000円
カード利用 可
席数 22席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※ディナーメニューはなく、予算を伝えて内容を相談。〆には上記の鯛飯が付く。食べきれない場合は折り詰めに。夜はサービス料10%。
http://www.ginza-shibahama.jp/
2019.06.24(月)
Text=Hassy
Photographs=Wataru Sato
CREA 2019年7月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。