寒さも本番、鍋ものが恋しい季節です。和風からエスニックまで鍋料理は色々とありますが、今回ご紹介するのは、冬の味覚がてんこ盛りの具だくさん鍋です!


「紅葉川」の
鴨しゃぶうどんすき

●推薦人:
渡辺P紀子さん

鴨しゃぶうどんすき一人前 3,500円(税込)※注文は二人前から。
鴨しゃぶうどんすき一人前 3,500円(税込)※注文は二人前から。

 仕事で日本橋に行くときのお昼は、何軒かをローテーションしています。中でも、日本橋三越本店の向かいにあるお蕎麦屋さん、創業101年の〈紅葉川〉はかなりの頻度でヘビロテしています。

 もちろん、お蕎麦がおいしいことが一番ですが、仕事の場所から近いこと、10人ぐらいでも受け入れてくれるキャパがあることも理由の一つです。

 夏は天磯おろし、冬は鍋焼きうどん、季節を問わず、鴨せいろをよくお願いします。お蕎麦以外に、4人で一つぐらい親子丼をとって分け合ったり。

左:4代目店主・鈴木貴晴さんイチ推しの鴨南ばん 1,590円(税込)。鴨の身の程よい厚みの食感が心地よい。固過ぎず、柔らか過ぎず。脂がプリッと旨い。何より鴨団子のおいしさよ。これからの季節はコレですね。
右:天せいろ(花) 1,390円(税込)。海老、野菜三品。今日の蕎麦は北海道石狩沼田産の新蕎麦。キタワセ種だ。
左:4代目店主・鈴木貴晴さんイチ推しの鴨南ばん 1,590円(税込)。鴨の身の程よい厚みの食感が心地よい。固過ぎず、柔らか過ぎず。脂がプリッと旨い。何より鴨団子のおいしさよ。これからの季節はコレですね。
右:天せいろ(花) 1,390円(税込)。海老、野菜三品。今日の蕎麦は北海道石狩沼田産の新蕎麦。キタワセ種だ。

 お昼はそんな感じですが、夜はぐっと大人な雰囲気で、多彩なつまみの中から何種かつまんで飲んで、鴨焼きに移行してもいいし、鴨しゃぶうどんすきへ直行してもいい。鴨しゃぶうどんすきは何とも幸せな気分になる鍋でして。

 まず、お出汁。昆布、カツオ節(本枯れ節)サバ節でとった濃厚なお出汁に、白菜、春菊、ネギ、シメジに舞茸、豆腐に湯葉、穴子にお餅の入った巾着、それに鴨団子という王道の具材に加えて、京都の契約農場で育てた鴨肉がドドーンとつくんです。

 しゃぶしゃぶした鴨は、大根おろしとぽん酢で。もう、底なし沼のように鴨肉がいただけてしまいます。

 ある程度、進んだところで、もちっとおいしいうどんを投入すれば、旨みを全部吸ってくれて、ムフフと笑いたくなるおいしさに。足りなかったら、せいろをとって鍋に投入するという荒ワザも

 誰もが、この店が蕎麦屋でよかったと思うことでしょう。

紅葉川

所在地 東京都中央区日本橋室町1-2-4 三越SDビル1F
電話番号 03-3279-2003
営業時間 ランチ 11:00~15:00、ディナー 17:00~20:40 L.O.、土・日・祝日 11:00~15:00
定休日 無休(1月1~3日のみ休)
価格 Lunch 700円~、Dinner 700円~
カード OK(夜のみ)
席数 テーブル65席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※夜のおすすめ品は、たこのから揚げ 930円、ゆず香る白菜漬け 580円、銀杏 850円、鴨のたたき 1,040円など、魅力的なつまみがずらり。一杯飲んで蕎麦で〆るのもいい。

2019.02.15(金)
Text=Michiko P Watanabe
Photographs=Nanae Suzuki

CREA 2019年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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